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未来の地で再び

ちょっとスランプ気味なので、前に書いた話をup
変化球気味なルルシャリです。
どこが変化球かと申しますと、ルルとシャリが転生してもう一度出会った話になっています。
基本的性格は変わっていませんが、ルルが少しネガティブさんです。

そんな設定でも大丈夫な方は、続きからどうぞー☆






未来の地で再び











今思えば、幼い頃からその兆しはあった。
あれは小さい頃、家族でハイキングに行った時のことだった。山に登ろうとする父に対し、私は泣きついた。

いっちゃだめ。いったらしんじゃう!

父も母も笑いながら私を諭そうとしたが、私はどうしても駄目だと言い張り、結局山には登らず麓の土産屋でソフトクリームを食べただけになった。
母は未だにその時のことを私に話しては笑う。今までなら、私も一緒に笑っていた。
でも、今はもう笑えない。






日本にある、アッシュフォード学園。
本国に住んでいる私が、なぜこの学園を選んだのか。
設備が充実しているから? 先生が素晴らしいから? 部活が優秀だから? 寮があるから?
どれも後付けの理由。
進路はと聞かれて、とっさに口から出たのがこの学園だったのだ。
直感とでも言うのだろうか。私はアッシュフォード学園に、それも日本校に入らなくてはならない。そう感じていたのだ。
だから、いくら連邦となって久しいからといって、今だ小規模なテロが起こる日本に行くことを渋る両親を説得してまで、私はアッシュフォード学園に入った。
最初の一年は何事もなく過ぎた。
寮生活にも慣れ、男子の友達もでき、部活である水泳部ではレギュラーを勝ち取った。
順風満帆。日本ではそう言うのだと、男子の友達は言った。(彼は黒髪が美しい日本人とブリタニア人のハーフだ)
その友達の黒髪が揺れるたび、私は少し悲しくなり嬉しくなる。
同室の友達に言うと、これは恋をしているらしい。
恋……この気持ちは恋なのだろうか。それとも…?
それがはっきりとわかったのは、二年に進級して少し経った時の事だった。






いつもの様に眠る前の筋トレを始めようとした時、それは起こった。
どくんっと血が逆流するような感覚。
頭の中がぐるぐる回る。色んな情景が浮かんで消えて。瞬きが、私を襲う。
それは永遠だと錯覚するほどの永さ。後で聞いたが、実際私が頭を抱えていたのはたった十数秒だったらしい。
その間、私はもう一人の“わたし”の生涯を視ていた。
今の私より長い髪。
今の私より濃い若草の瞳。
今の私よりもくるくる回る表情。
頭を駆け巡る記憶。
大好きな、何よりも愛している人の笑顔。
滑らかで白い肌。
美しい黒いさらさらの髪。
吸い込まれてしまいそうな紫電の瞳。
彼が好き。大好き。
貴方がゼロだったとしても。
貴方が父を殺した人だとしても。
“わたし”が泣くから、彼は優しいから。
貴方は全てを一人で抱え込んで、そして悲しげに笑う。
そんな笑顔じゃない。
悲しい笑顔が見たいわけじゃない。
貴方を、忘れたくなんかない!

そこから先は、あまりはっきりと覚えていない。
同室の友人曰く、いきなり「ルル、ダメっ!!」と叫んだかと思うと、そのまま部屋を飛び出して行ったらしい。
その時は、必死だった。彼のもとへ行くために。
私には確信があった。彼が“貴方”だと。
だから走った。途中で寮長に怒鳴られたが、そんなもの気にならなかった。
女子寮から飛び出し、少し離れている男子寮へ。開いている窓を見つけて、そこから中へ。彼の部屋へ。
彼の部屋の扉を開けると、彼が、頭を抱えて泣いている所だった。
私はそっと近づく。彼が何かを呟いているのが聞こえた。私の耳がその音を捉える。


「………お、れは………俺は………おれ……は………っ」


彼の手が、そばにあったカッターナイフを握る。そして己の首に当てた。
私は戦慄する。


「だめっ! だめだよルルっ!!」


私はそのカッターナイフを彼から取り上げようとするが、それは彼の細い首に刺さる。
私がしがみついたせいで、あまり深くは切らなかった様だが、それでも彼の血が飛んだ。
彼はそれを茫然とみる。


「ルル、ルルっ! 死んじゃだめ、だめ!!」


必死に彼にしがみつく私を“わたし”を、彼の“貴方”の紫が見た。


「………シャー、リー?」


私は何度も頷く。しがみつく腕に力を込めた。


「ルル、だめだよ。もう、一人でなんでも背負っちゃだめ。わたし、ルルのこと忘れたくなかったんだからね! ルルがゼロでも、この気持ち忘れたくなんか、なかったんだから!」
「シャーリー………」


彼が私の背に手を回す。抱き締めてくれている。あの時の様に。


「ルルは、幸せにならなきゃ! 今までいっぱいがんばってきたんだもん、幸せにならなきゃ!」


彼の私を抱き締める手に、いっそう力がこもる。
彼の血で汚れるが、構わない。
この気持ちは恋じゃない。そんな生易しいものじゃない。これは、愛しいと思う気持ち。


「ルル、約束してくれたでしょう?もし、来世があるならって。だから、だからさ」


頬に何か暖かいものが当たって流れる。
私は、“わたし”と一緒に目を閉じた。


「だから、これからは一緒に、生きて?」
「………俺で、いいのか…?」


彼の震える声に、私は破顔した。


「貴方じゃないと、だめなの。貴方がいいの。前世も、今も、全て引っくるめて貴方がいい!」


悲しい過去は過ぎ去り、今から訪れるのは暖かく幸せな未来の世界なのだから!









貴方がくれたものを、全て返したい
貴方がくれたもの以上のものを、貴方にあげたい
その願いは、今度こそ叶えられる?
…いいえ
叶えられる、じゃなくて
今度こそ叶えてみせるから


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2007.12.11 | | Comments(0) | Trackback(0) | 短編小説

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