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Cの世界・0

微妙に死にネタです。ご注意下さい。
初っぱなからコレかと思われそうです……スザク好きさんには……あまり……




0.最期の銃声は、幕開けのベル








「僕は、お前が憎い」


真っ白な騎士服を纏う少年は、銃を彼に向けた。
周りには誰もいない。二人を見ている者は、誰もいなかった。
彼らの背後には、倒れ伏し、血を流して死んでいる皇帝。
先程、彼が殺した相手だ。
仮面を着けていない顔になんの感情も見せず、彼は静かに向けられる銃の前に立っている。
もはや黒の騎士団は彼を裏切り、彼はただ一人で佇んでいた。


「お前が、ユフィを殺した。あんなに綺麗だったユフィを、あんなに優しかったユフィを! あんな、あんなことをユフィにさせたあげく!!」


白い騎士の眼には涙と怒りと憎しみ。
対する彼の眼には諦めと安堵と慈しみ。


「お前が憎い。僕の全てを、やっと見つけた僕を愛してくれる人を、僕を許してくれる人を、僕を求めてくれる人を!
 ユフィだけだったのに! その彼女を殺したお前が憎くて仕方がないっ!!」


白の騎士は声を荒げて叫ぶ。憎悪に染まったその表情を、彼に向けて。

………ああ、自分たち兄妹の想いは、彼にはまったく届いていなかったんだな。

彼は、白の騎士が叫ぶそれら全てを受け止める。
白の騎士の嘆きを、悲しみを、怒りを、己は受け入れなくてはならないと彼は思う。
それが、白の騎士に対する最後の愛情。
白の騎士は何度も何度も彼を罵る。
彼は何度も何度もそれを受け止めた。


「……なんで、なんで!」


白の騎士は彼に向かって銃を放つ。銃弾は彼の肩を貫通した。
それでも彼は表情を変えず、動きを止めたまま佇む。


「なんで落ち着いていられるんだっ! 僕に、俺にお前が殺せないとでも思ってるのか!?」


彼は黙ったまま。


「俺は! お前を殺せる!! ユフィを殺したお前と、友人だったなんて、考えたくもない!!」


彼は黙ったまま。


「そもそも、お前がいるから、お前がいたからっ!! だから俺は父さんを殺さなくちゃいけなくなったんだ!! 全部、全部お前のせいだっ!!」


白の騎士は泣きながら、何度も銃を放つ。
放たれた銃弾は、彼の手、足、腹、色々な場所に当たる。その傷跡から流れ出た赤い血が、彼の足元で溜まっていった。
急所ははずされていたが、何発も何発も銃弾を受けた身体は静かに倒れる。
仰向けに倒れた彼の心臓に狙いを定めて、白の騎士は穏やかそうな彼の顔を憎々しく見た。


「お前さえ、死ねばいいんだ。そうしたら、この世界は優しくなれる」
「………………そうだな」


今まで黙っていた彼の突然の言葉に、銃を撃とうと思っていた指が止まる。
彼は優しく微笑み、遠い、どこかを見ていた。


「皇帝は、倒した。次に皇帝になるだろうシュナイゼルは、俺との取引に応じた。もう、世界にゼロは必要ない」


彼は血が流れたせいで普段よりいっそう白い顔で、微笑んだ。


「もう、俺は必要じゃない」


静かに眼を閉じる。
そして、騎士に宣言する。


「殺せ」


白の騎士の肩がびくっと揺れた。


「もう、必要ない。この世に、下りない幕なんてないんだ」


だから。






完全に彼の呼吸と心音が消え、その場には、佇む白く赤い騎士と血に染まる真っ黒な彼だけ。
白の騎士はそっと彼に近づく。
彼に触れようとした瞬間、白の騎士と彼の間に一陣の風が吹いた。
思わず眼を閉じた白の騎士が、再び眼を開けると、そこには何もなかった。
今、触れようと思っていた彼が、大きな血溜まりだけ残して、忽然と消えていた。
唖然とする白の騎士の耳に、声が聞こえた。


「気が、済んだか? だが、こいつはやらない。貴様なんぞに渡すものか。……こいつの想いもわからない一人よがりの貴様などには、な」


白の騎士は辺りを見回すが、生きている者は自分以外いない。
一瞬、黄緑の色が視えた気がした。










この子はここまでがんばったんだ
愛情を他人に与えてばかりなら、この子自身は誰から愛情を貰うんだ?
貰うだけ貰っておいて、自分に都合が悪くなったらこの子を見捨てるのか?
もう良い。こんな世界に、そんな貴様たちに、この子はもったいなさ過ぎる
だから
貴様たちには渡さない

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2007.06.30 | | Comments(2) | Trackback(0) | 捏造・長編 / Cの世界

コメント

シー様、素敵★

初めまして、今晩は。
「ギアスサーチ」からやって来ました紗鳳寺 のえると申します。
「ギアスサーチ」の紹介文(?)、「(C.C.vsスザク)→ルル長編」に惹かれて来ました。
そして案の定、ツボに入りましたVv
 特に、「シー様がルルを愛してる」所と「白主従及びスザクに厳しい」所!
 最後の「この子はここまでがんばったんだ」から「貴様たちには渡さない」にシー様の漢前さが出てて、「シー様、素敵★(きゅんVv)」となりました。
ちくしょう、おのれ、くるるぎ。
何でもかんでもルルに押し付けやがって…。
 シー様!こんなヤツにルルを渡してはダメですよ!
シー様応援派な紗鳳寺でした。
 最後に、お気に入りに登録しても宜しいでしょうか?

2007-06-30 土 22:19:03 | URL | 紗鳳寺 のえる #- [ 編集]

紗鳳寺のえる様

ほわわわわっ! 初めまして! そしていらっしゃいませ!
お話がツボに入ることができたようで嬉しいですVv
私も、C.C.はギアスの中で一番漢前だと思っております! なのでこれからもっと漢前になっていくと思います!(笑)
C.C.とスザクの完全なvsは、もう少し先になるので、それまでどうかお付き合いくださいっ!

お…お気に入りですか…っ! こんなブログサイトでもよろしいのでしたらどうぞ! 煮るなり焼くなり好きにしてくださいっ!(笑)

2007-07-01 日 02:09:01 | URL | あず #- [ 編集]

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