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シャリ誕!!

はい!!久々の更新はシャーリーのお誕生日小説です!!
…毎回のごとく、私の誕生日小説は祝ってないような雰囲気ですが…(←)
今回もそんな感じがひしひしと…(←)
で、でも愛だけはあるんです!!><

場所やら設定やらは感じ取っていただければ……フィーリングです!!(←)
それでは、続きからどうぞー












○ありがとう、ありがとう、また会いましょう








少女はテラスに置かれた椅子に腰掛けている。目の前のテーブルには少女の分の紅茶。そして、その前にはもうひとつの紅茶。
テラスの外側は一面の花園。色とりどりの花で、地面が覆われている。
風によって花びらが舞う。それと共に少女の長い髪も風によってなびいた。
じっと、少女は待つ。
その時間が来るのを。待っている人が来るのを。
そして、時間になった。


「…ごめん、待たせたか?」


少女は声の方を見た。とびっきりの笑顔で、待ち人に応える。


「ううん、全然待ってないよ」
「……待たせて、ごめん」


待ってないって言ってるのにと、少女は笑う。
彼は、少女の向かいに座ると、微笑んだ。そして、少女に向って花束を差し出す。


「シャーリー、誕生日、おめでとう」
「うわぁ、綺麗! ルル、ありがとう!」
「喜んでもらえて何よりだ」


年に一度だけ、彼は自分を少しだけ許す。
年に一度だけ、誰かの誕生日に。
去年は彼の異母妹の誕生日。
その前は彼の弟の誕生日。
そして、今年は少女の誕生日。
二人はお互いに微笑み合う。
自分のこと、周りのこと、色んなこと。
時間が許す限り、色々なことを話した。
最近見たことの話、感じたことの話、思ったことの話。
二人からとめどなく出ていく言葉に、終わりはない。
楽しそうに笑いながら、嬉しそうに微笑みながら、二人は話す。色々なことを。


「それでね、その時…」
「またシャーリーが変なことでも言ったんだろう?」
「…もう! 酷いー!」
「あはは」


幸せな時間は長くは続かない。
楽しい時間は、過ぎ去るのがとても早い。
時間が近づくごとに、二人の会話の勢いもなくなっていく。
まだ話したいことはたくさんあるのに。
まだ伝えたいことはたくさんあるのに。
だが、時間がそれを許さない。
何時の間にか沈黙してしまっていた二人。その沈黙を破ったのは、悲しそうに笑う彼。


「………本当なら、もっと、大勢の人に祝われてたはずなのに、な。………すまない」
「…私は、大勢の人よりも、ルル一人で良いよ」
「………………本当なら、もっと、」
「今の私が本当だよ。今、私は本当に幸せだよ? 一番好きな人に、誕生日を祝ってもらって、こうして話すことができて……」
「……………」
「そりゃ、悲しい時とか、寂しい時とかはあるけど、でも、やっぱり私は幸せだよ。だって、ルルがいるもの」
「……シャーリー…」
「覚えてる? 私があの時言った言葉」


悲しそうに少女を見る彼。
幸せそうに微笑んで彼を見る少女。


「私は、ルルが好き」
「………………」
「何度生まれ変わったって、何度だって、私はルルを好きになる。これは、絶対なの」
「………………」
「私にとって、ルルが一番! 私はね、ルルに笑っていてほしいの。まだ、自分のこと、許せないんだろうけど、でも、私はルルを許してる。……許せない、なんてことはないんだよ?」
「………………シャーリー」


彼の頬にこぼれた雫を、少女はそっと拭う。


「ねえ、ルル」
「……ん?」
「今日は私の誕生日だよ」
「…ああ、そうだ」
「だから、笑って?」
「…………」
「私にとって、一番のプレゼントは、ルルの笑顔! ルルが幸せになってないと、私も幸せじゃないもの」
「シャーリー……」
「だから、笑って?」


にっこりと笑う少女。彼は、その表情を眩しそうに見つめた。


「…今日はシャーリーの誕生日なのに、なんだか、俺の方が色々もらっている気分だ」
「幾らでもあげるよ? 何だってあげる!」
「…それじゃあ駄目だろ。だって、今日はシャーリーの誕生日なんだから」
「えー」
「えーじゃない」
「………」
「………」

―――――――――ぷっ

「あはははははっ」
「ははっ」


花園に、楽しそうな笑い声が響く。
幸せな瞬間。この瞬間が続けば良いのにと願うほどに。
だが、何事にも、必ず終わりは来る。


「……そろそろ、行くよ」
「やっぱり、行っちゃうの? ………もう、このまま私と一緒に行こうよ」
「………………」
「ルル、ずっと頑張ってきたじゃない! ずっと、ずっと辛い思い、してきたじゃない! もう、良いよ。もう、楽になっても良いよ、絶対!!」
「……だが、まだ」
「………」
「置いてきた、あいつらは、まだ頑張ってくれている。それなのに、俺が…」
「でも……っ!!」


彼の腕をぎゅっと握る少女。
そんな少女に、彼は優しく微笑んだ。
その微笑みに、少女の眉が下がる。


「………ずるい、よ。そんな顔されちゃったら、何も言えないじゃない」
「…すまない、シャーリー」
「…………」


そっと、少女の手が彼の腕から離れる。その表情は暗い。
彼は、そんな少女の頭を撫でた。


「……いつか」
「…………」
「いつか、俺が、俺自身を許せる時が、来るかもしれない。その時まで、待っていてくれなんて言えない。でも…」
「待ってる!!」


彼の言葉を遮って、少女は彼の顔をしっかりと見て叫んだ。


「いつまでだって、どれだけ時間がかかったって、待ってる!! 他のみんなも、きっと!! だから、だから……」
「……シャーリー」
「その時は、その時になったら! 私の誕生日に、ルルを頂戴?」
「…………むしろ、もらってくれるのか?」
「あたりまえじゃない!!」


彼は微笑む。とても優しくて、幸せそうな、そんな笑みに、少女も微笑んだ。


「……シャーリー」
「なあに、ルル」
「…………………色々と、すまない。…あと、ありがとう」


そう言った瞬間、彼の輪郭が歪む。歪んで、瞬きの間に、彼の姿は見えなくなってしまった。
少女は、ぎゅっと目を閉じる。一度だけ、涙を流して、若草色の瞳を開いた。


「大好きだよ、ルル。早くしないと、浮気しちゃうからね!」


それは困るな、という声が、風に乗って聞こえたような気がした。










いつまででも
いつまででも

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2010.07.08 | | Comments(0) | Trackback(0) | 短編小説

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