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10万hitリクエスト企画24

お待たせしました! リクエスト企画第二十四段!! 玖珠様のリクエストで「1期の生徒会+αが皇帝ルルーシュの時代へタイムスリップ」です!!
…タイムスリップしたメンバーが、1期というより1期以前の歳ですが^^;
書いてる時は、ふつーに過去の生徒会ーって感じに考えてたので16歳なんですが……よく考えたら、ゼロになってからの方が書きやすかった、かな?? それならスザクも出せたのに……書き始めた時の私、何考えてたんだろう…?? しかもいつも以上にフィーリング☆ 私、何考えてt

ではでは! リクエストくださった玖珠様のみお持ち帰りOKです。著作権は放棄していませんので、そこを配慮してくださればお好きにどうぞwwリクエスト、ありがとうございました!!
それではどうぞー☆










○悲しい未来を、見た








最初に思ったことは、何の冗談だと、目の前の現実を否定する言葉。
自分の前にいるのは、やはり自分。
真っ白い衣装の胸元を、真っ赤に染めて。真っ黒い仮面の男に貫かれている、自分。
固まっている己の横で、甲高い叫び声があがる。
その悲鳴の主は、つい先ほどまで生徒会室でしゃべっていたシャーリーとミレイ、そして幼い頃に離別して以来会っていなかったユーフェミア。
ついさっきまでの日常から、いきなりの非日常。思考が追い付かず、彼はただ茫然と立ち尽くすのみ。
彼らに気付いたのか、壇上にいる仮面の男が彼らの方に振り向いた。
仮面のせいで分からないが、どうやら驚いているようだ。
気が動転していたせいか、周りが見えていなかった彼らだったが、ようやく気付く。周りの状況に。
周りを囲んでいる大勢の人間は、時が止まったかのように静止して動かない。目の前には、同じく静止したままの、拘束されている幾人かの人。同じく拘束されているシュナイゼル。壇上の下段で、アメジストの瞳を見開いて壇上の状況を見ているナナリー。そして、その上には、彼と、仮面の男。
誰も、声を発することができない中、最初に言葉を発したのは、仮面の男。


「…な、んで………」


思わず口に出てしまったように呟かれたその言葉に、反応したのは、シャーリー。弾かれたかのように反応を返す。目の前の、受け入れがたい現実を否定するかの如く。


「なんでって、なんで!? なんでルルを……っ!! なんで、なんでルルが!! い、いやぁああっ!!」
「…っ!! シャーリーっ!!」


頭を抱えて泣き出したシャーリーの肩を支えるミレイ。彼女もまた、この状況に混乱していた。横にいるのは目を見開いて驚いているルルーシュ。そして、目の前にいるのは、仮面の男に貫かれて真っ赤に染まっているルルーシュ。
これは悪夢か。ミレイは泣き出しそうになるのをぐっとこらえて、シャーリーの頭を撫でた。
どうなっているのか、どうすればいいのか。
混乱する頭に、何もできずにいると、彼が一歩前に踏み出した。


「………どういう、ことだ…?」


静かに、問いかける。壇上の上にいるもう一人の己に対して。


「…何が、どうなっている!? なんで、こんなことに、なってるんだ!? なんで…っ!?」


湧き出てくるのは疑問。なぜこんなことになっているのか。何が起こっていたのか。
動揺しているルルーシュを支えるのは、涙を目尻に溜めているユーフェミア。彼女もまた、目の前にいる彼らをぐっと見つめた。その視線に、仮面の男が少し動揺を見せる。


「何が、どうなっているのですかっ? わ、わたくしはつい先ほどまで、宮殿で、お茶を…お姉様とお茶を飲んでいましたっ。いきなり、なんでこんな……っ。……それに、ルルーシュが、生きて…っ」
「説明してっ!! なんでルルーシュが刺されてるの!? ここは、一体どこなのよ!?」


シャーリーを抱きしめながら、ミレイは気丈に叫ぶ。
三人の質問を受けた仮面の男は話さない。いや、話せない。だって、彼も何も分からないのだから。何故、彼らがここにいるのか。何故、周りの時間が止まっているのか。何故、自分が動けるのか。
どう答えるのか思案している時、今まで一言も…それどころか身動きすらしなかった人物が、言葉を発した。
そう、真っ白い服を真っ赤に染めた、ルルーシュが。


「…………………だ…」
「…え?」


ルルーシュの声はか細く、すぐ隣にいた仮面の男すら、聞き取れない。ルルーシュが数度咳き込んだ。ごほっと吐き出されたのは、赤い血の塊。周りの息を呑む音が聞こえた。
血を吐き出したおかげか、今度の言葉は幾分か大きい声になる。


「……お前達は、いつの、時代に生きて、るんだ…?」
「いつ、って……」


その言葉に戸惑うミレイ達。だが、そんな中で、ルルーシュだけは壇上にいる己を見据えて、はっきりした声色で答えた。


「俺の…俺達の生きている時代は、皇歴2016年だ」
「………そう、か…」
「…なんで、ナナリーがそんなところで拘束されているんだ!? 貴様、一体何をしたんだ!?」


己の状況よりも、ナナリーのことを問う彼に、壇上のルルーシュも苦笑する。
苦笑して、少し動いたルルーシュの胸元から、真っ赤な血が流れ落ちる。ぼたぼたと、音を立てて。
そんな彼の様子に、壇の下にいる者達は息を呑んだ。
かなりの血が流れ落ちているのに、確実に痛いはずなのに、それでも壇上にいるルルーシュは薄く微笑んだまま。
微笑んだまま、己に突き刺さっている剣に、手を添えた。仮面の男がびくっと身体を震わす。


「お前の……お前達の生きている世界が、羨ましい、な……」
「………何?」
「周りには、友人がいて、遠く、離れていても義兄弟姉妹が生きていて、……悲しいことや、辛いこと、それに、どうしようもないことだってあるけれど……それでも、何も知らずに、いられる………まだ、選択肢がある……」
「……ルル…?」


悲しそうに微笑んでいるルルーシュに、シャーリーが眉を寄せ名前を呼ぶ。その声を聞いたルルーシュは、とても、とても悲しそうだ。
そんな彼を、壇の下にいるルルーシュは睨みつけた。


「…羨ましい、だと? 今の、俺の状況が? 表に出ることも許されず、いつ殺されるか怯えて、飼殺されて!! そんな今の状況のどこがいいって言うんだ!!」
「る…ルルーシュ……?」


激昂して叫ぶルルーシュに、隣にいたユーフェミアの肩が揺れる。彼女の中には、幼い頃優しく微笑む彼の思い出しかなかったため、驚いたのだ。彼の表情と、言葉の内容に。
彼の叫びを聞いたミレイは唇を噛んだ。アッシュフォードに全ての信頼を寄せているとは思っていなかったが、改めて言葉に出されると、やはり悲しくなる。父や母はどうか知らないが、少なくとも自分や祖父は、彼らの力になりたいと思っているのに。
壇上のルルーシュは、うっすらと微笑んだまま。


「………それでも、選択肢は、まだ…ある」
「……なに?」


その言葉に、怪訝そうに顔を歪めるルルーシュ。
壇上のルルーシュは、一瞬だけ仮面の男を見て、苦笑した。


「お前は、まだ、始まっていない……これから、きっと始まるんだろう……」


優しく微笑む視線が、ユーフェミアを、シャーリーを、ミレイを見る。


「これから、たくさん、迷うことがある…………後悔することだって、辛い、ことだって」


仮面の男の、剣を持つ手に、彼の手が触れる。仮面の下は、きっと涙で濡れているのだろう。


「……だけど、もう、選択を、間違えるな」


優しい視線は、壇の下にいる、過去の自分に。


「周りの、みんなを、大切にして……そして、未来を、」


声が、だんだん小さくなっていく。震える声を、なんとか絞り出して、言葉にする。ああ、もう時間がない。終わりが、やってくる。


「…一体、何だって」


壇の下のルルーシュが問いかけようと、一歩踏み出したその瞬間だった。いきなり、視界が変わる。今まで見ていた壇も、仮面の男も、血を流す己も、全て消え去っていた。周りに、ユーフェミア達もいない。いるのは、己と、いきなり目の前に現れた黄緑色の髪の女。
その女は、ふわりっと髪を浮かせて、まだ固まっているルルーシュの頬に触れた。


「見て、きたな?」
「―――……っな!? お、お前は、一体…っ」


ようやく思考能力が復活したルルーシュに、女はもう一度問う。


「あの未来を、見て、きたな?」
「…………あれ、は、やはり未来の世界なのか……?」


問いかけに問いで返したルルーシュに、女は苦笑する。


「そうだ」
「……………」
「あんな未来は、嫌か?」
「……………ナナリーを泣かして、しかも俺は刺されていて、たぶんあの後死んだんだろう? 嫌に決まっている。俺なら、もっと上手くやるはずだ」


眉を寄せて答えるルルーシュの頬を、女の細い指が包む。


「あの未来は、あの未来に至るまでの人生を歩んできたルルーシュが、望んだもの」
「あんな未来を?」
「そう。あの未来に至るまでの、過程が、ルルーシュにあの未来を選ばせた。…いや、選ぶしかなかった」


女は、悲しそうに苦笑して、琥珀色の瞳を伏せた。


「あのルルーシュも言っていただろう? お前には、まだ選択肢がある。これからを、選択していける」
「………選択を、間違わなければ、あんな未来にはならないのか?」
「…あの未来が、間違っている訳ではないし、選択肢に正解も、ないかもしれない」


女の抽象的な物言いに、ルルーシュの眉が歪む。


「じゃあ、どうすれば良いって言うんだっ」
「何を以て、正解とするか、それはお前次第。そして、あの未来は、あの未来を選択したルルーシュにとっての正解、だったんだ」
「…………………」
「お前は、どんな未来が欲しい?」
「ナナリーが、幸せで、平和に笑っていられる未来が」


迷わず即答したルルーシュに、女は笑う。ああ、やっぱりと納得する笑みで。


「あのルルーシュも、同じだった。でも、途中で気づいたんだ」
「……?」
「己の周りにいる、側にいてくれている、人々のことを」


女の指が、ルルーシュの頬から離れる。


「だから、選んだ。あの未来を。平和で笑っていられる世界だ。でも、幸せかどうかは、わからない」
「……………」
「お前も、きっと気付く。周りの大切な人々に。そして、選択するだろう。お前の未来を」


女がだんだん遠ざかる。声が、肉体が、精神が。
何か言わなくてはと思うのに、ルルーシュは声が出ない。


「願わくば、お前の選ぶ未来が、周りの人間にとって、それ以上にお前にとって幸せであるように」


最後に、優しく微笑んだ女は、粒子のように瞬く間に消えた。
そして、ルルーシュの意識は浮かび上がる。





聞こえたのは、己の名前。そして、それを必死に呼んでいる声。
ルルーシュが目を開けて最初に見たのは、泣いて泣いて、目を真っ赤に染めているシャーリーと、泣き出しそうなミレイ。


「………? おれ、は……」
「ルルっ!! ルル、ルルっ!!!!」


混乱する頭。泣きながら抱きしめてくるシャーリー。混乱しつつも起き上がり、シャーリーの背中をさすってやる。すると、泣き出しそうだったミレイが、ほっと息をついた。


「…よかった。ルルーシュったら、全然目を覚まさないんだもの。焦っちゃったわ」
「……ミレイ」
「さっき、あんなもの、見ちゃった後だし、余計に、ね」


苦笑するミレイの物言いに、混乱していた記憶が鮮明になる。


「…さっき………あれは、現実、だったのか…? ……ミレイも、覚えているのか…?」
「ルルーシュが刺されてるってのだったら同じね。…白昼夢とかだったら良いわ。妄想とか、そういうのでも。………この先の未来で、あんなの、もう見たくもないわ」


苦々しく言うミレイ。
ルルーシュに抱きついているシャーリーが、言う。


「ルル、ルルっ!! あんな未来、嫌、あんなの、駄目だよっルルが、ルルが死んじゃうなんて…っ!!」
「……シャーリー」
「わ、私が、守る!! ルルのこと、あんな未来にならないように、何からだって守って見せるっ」
「私も、ね」


涙でぐしょぐしょになっているシャーリーの頬を拭いながら、ミレイも決意の込めた瞳でルルーシュを見た。


「アッシュフォードの意向なんて、どうだって良いわ。私は、生涯を通して貴方を…貴方達兄妹を守ってみせる。死なせたりなんか、しないわ。絶対に」
「……ミレイ」
「だって、どんな状況だって、死んでほしくなんてないもの。今までの分、幸せになってくれなきゃ」


優しく笑うミレイ。ミレイの言葉に、何度も頷くシャーリー。
彼女達は、ルルーシュの幸せを心から願っている。彼が、幸せに生きていくことを願っている。
そんな彼女達を見て、ルルーシュは思う。
あの未来のルルーシュは、どんな状況になったにせよ、あの未来を選んだということは、死を選んだということ。それは、きっと未来の世界の彼女達やナナリーを悲しませる結果になっただろう。あの女の言った通り、それは、幸せになったとは言えない。なら、自分は……。自分の選択肢は……。


「…………俺は、死なないさ。どんな状況になったって、生き延びて、ナナリーを幸せにしなくてはな」
「…ルルらしい」


涙は止まらないまま、シャーリーは微笑む。
ナナリーだけじゃない。きっと、ルルーシュが死んだとして、彼女達も悲しませる。なら、自分は生き延びて、彼女達も…。


「安心して、ルルーシュ。あの未来を、ユーフェミア様も見たんだもの。リ姉妹はヴィ家に好意的だったし」
「……? ユーフェミア様?」


ルルーシュの過去を知らないシャーリーが首を傾げる。そして頬を膨らませた。


「わ、私だってルルを守るんだから、内緒話は禁止ですっ」
「あーらら、だってールルちゃん」


笑うミレイ。少し膨れているが、涙は止まったシャーリー。彼女達を見て、ルルーシュは微笑む。
この雰囲気が、幸せだと。この時間が、幸せだと思う。
あんな、悲しい結果の未来は来させない。自分のためにも。そして、周りのためにも。
だから、ルルーシュは生きなくては。
生きて、生きて、ナナリーを、周りを、悲しませないように。

そう、本当はそうしてほしかったんだ、彼にも。

…どこかで、少し寂しそうな声が聞こえた気がした。










彼には言えなかった
あれほど強い決心をしてしまった彼には、誰も
本当は生きていてほしかった
本当は一緒に笑っていたかった
本当は生きて幸せになってほしかった
……だから、せめて

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2010.02.24 | | Comments(0) | Trackback(0) | 短編小説

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