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Cの世界・9

やっと更新できました。
お姫様争奪鬼ごっこ、開始です!(笑)





9.その先に待つ者は










「………………………で?」
「だぁーかぁーらぁ」
「言い訳はもう聞きません」
「はやっ! もうちょっと言わせてくれてもいーじゃないの~」


頬を膨らせて言うミレイを、ルルーシュは冷たく見下ろした。
先程の放送から、もともと寝不足な分もプラスとなって、ルルーシュの機嫌は底の方を走っている。
反対にミレイはと言うと、放送室から持ってきた予備の放送装置をニーナと共に組み立てながら、鼻唄でも歌い出しそうなくらい上機嫌だった。


「さあさあ! そろそろ開始場所に行かないと始まっちゃうわよ、ルルちゃん!」
「ルルーシュ君、頑張って」
「…あとで覚えといて下さいね、会長」


頬をピクピクさせながら、ルルーシュは生徒会室を出る。
姫役であるルルーシュは、クラブハウス前が出発地点だ。
ちなみに、参加生徒が各々の教室。騎士であるシャーリーは体育館、カレンは正面入り口横の駐車場、リウ゛ァルは校舎玄関、一番体力のあるスザクがクラブハウスから一番離れた礼拝堂と言う配置になっている。
騎士たちには小型の通信機が配られており、それを使って情報を交換するようになっていた。ちなみに、姫には与えられていない。
ルルーシュがクラブハウスのホールの階段を降りている途中で、ミレイが声をかけた。


「待って待って! これ付けといて! 姫の証!」
「は?」


ミレイが投げたものを、思わずキャッチしてから、うげっと情けない声が上がる。


「…会長? これ、付けろって言うんですか、男の俺に」
「もっちろん☆ 似合うと思うわ、花嫁ウ゛ェール!」
「もし似合ったとしても全然嬉しくないです!」


ミレイの良い笑顔を苦々しく見てから、やけくそと言わんばかりに頭にそれをつける。ふわりとレースが揺れた。
男子学生服に花嫁ウ゛ェール……カオスだ。
ルルーシュは形の良い眉を歪めた。





『さ~あ! みんな準備は良い? そろそろ開始のカウントダウン始めるわよ~!』


校内に歓声が起こる。
ルルーシュは己のスタート地点でその歓声を聞いて、すでに疲れた様子だ。
とりあえず、誰と合流したら一番良いのか。


『いっくわよ~……5!』


体力馬鹿のスザクが一番良いのだろうが、彼はここから一番離れたところにいる。だとすると、一番近い駐車場にいるカレンのところに行くべきか。


『4!』


どちらにせよ、このクラブハウスから離れなくては。この付近をうろうろしていては、騎士メンバーと合流する前に生徒会室に連れて行かれそうだ。


『3!』


いや、開始と同時に騎士も動き出すのだから、合流しようと下手に動かない方が良い。入れ違いになったら笑えない。


『2!』


だとすると、一番確実かつ無難な選択はクラブハウスから第一グランドまで突っ切って体育館まで走ること。そこまでの過程で、カレンとリウ゛ァル、上手く行けばシャーリーとも合流できるだろう。スザクのことは一旦横に置いておく。彼は本能に基づいているので、こちらの思惑から外れた行動を取る。考えたとしてもあまり意味はない。
そう言うところは、前と変わらない。考えた計画を片っ端から崩していった白兜……。


『1!』


外れた方向に向かっていた思考が、ミレイの声によって戻される。
今は、そんなことを考えている暇はなさそうだ。
ルルーシュは大きく息を吸い込んだ。


『お姫様争奪鬼ごっこ、スタート!!』


ルルーシュは走り出す。
校舎がざわついているのが分かる。教室から出ようとする者で、混雑が生まれているのだろう。この数分が勝負だ。
ルルーシュの頭の中で、計算式が弾き出される。己の体力と速度、そしてカレンの体力と速度。
彼女の性格から、まず己と合流しようとするだろう。ならば、クラブハウスの橋を渡った少し先が合流地点のはず。
もうすぐ、橋にたどり着く。そこに、紅い髪の少女。


「ルルーシュ!」


ビンゴ。少し到着時間にずれがあるが、このぐらいは許容範囲。
まだ橋の手前にいるルルーシュを待つために減速したカレンに叫ぶ。


「カレン、止まるな! 俺はこのまま突っ切って、体育館側に抜ける! 先に行って生徒を蹴散らしてくれ!」
「大丈夫なの? 担いであげるわよ?」
「大丈夫だっ!」



生徒会メンバーの中で、己が一番体力と持久力がないことぐらい、分かっている。
しかし、さすがに開始早々女性に担がれることは耐えがたい。すでに息が上がっているのには、何も言わないでもらいたいが…。


「他のメンバーにも、今、言ったことを伝えて、くれ!」
「ほんとに大丈夫?」
「だい、じょうぶだ!」
「なら良いわ。了解!」


カレンは耳元についている通信機のスイッチを入れながら、全力疾走で、ちらほら出てきはじめた生徒たちの方へ向かう。
その速度はルルーシュには到底出せない速度だ。そう言えばこの世界では陸上部だったな。と、ルルーシュは思い出す。最近、記憶が混ざっているせいか、カレンと言えば学園では病弱設定と思い込んでいるな。と、苦笑した。
カレンが生徒たちを蹴散らしている横を通り、第一グランドまで伸びている道を走る。
前方にリウ゛ァルが手を振りながら走ってくるのが見えた。


「おーい、ルルーシュ! 大丈夫か?」
「なん、で! カレンといいお前といい大丈夫か聞くんだ!」
「えー、だって、なぁ」


リウ゛ァルが頬を掻きながらルルーシュに並んで走る。
後ろからは、だいたいの生徒を片付けてきたらしいカレンも走ってきた。


「ちょっとルルーシュ! なにちんたら走ってんのよ! やっぱり担がせてちょうだい!」
「ぜっっったい嫌だ!!」


担がれるのはごめんだが、今速度を上げては体力がもたない。それを分かっているのだろう。カレンも担ぎたそうにしてはいるものの、ルルーシュの速度に合わせて走っていた。
走りながら話すのは体力が消耗しやすいが、今は仕方がない。情報は多すぎる方が良いに決まっている。


「シャーリーと、スザクは今どこだ?」
「なんか、校舎に入ったみたい。中の生徒蹴散らしてるわ」
「たぶん、隠れられる場所探してんだろうなぁ~。ずっと走ってられないもんな、ルルーシュ」
「う、るさいっ!」


確かに、体力が落ちたかもしれない。前の世界ではゼロとして頻繁に活動をしていたが、この世界では体育の授業以外に体を動かすなんて稀だ。
ウォーキングでも始めようか。ルルーシュが本気でそう思った時、彼の視界の隅に黄緑の色が揺れた。


「? ……………ほわぁっ!?」
「ルルーシュっ!?」


ルルーシュはつまずく。何かに足を引っ掻けたらしい。体勢を直そうとして、体が誰かに支えられていることに気付く。
…気付いた瞬間、地面から足が浮いた。


「な、な、なっ!? …C.C.!?」


体を捻って確認すると、そこにはにやりとした笑みを浮かべたC.C.。
彼女は、目を白黒させているカレンとリウ゛ァルに微笑むと、高らかに宣言した。


「姫はいただいて行くぞ、騎士殿!」
「C.C.!? ち、ちょっと待ちなさいっ!!」


カレンの怒声が後ろに遠ざかる。
ルルーシュを担いだC.C.は、その小柄な体からは想像もつかない体力で走り出したのだ。










え、カレン、どーするよ?
く………こうなったら………(ピッ)………あ、スザク? 緊急事態よ、姫が攫われたわ!
………………スザク、何だって?
………今、すごいスピードで走ってるわ
…………は?
風を切る音しか聞こえないもの


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2007.07.20 | | Comments(2) | Trackback(0) | 捏造・長編 / Cの世界

コメント

舞台は整った!

これで漸く、(ちょっと違う?けど)シー様vsスザクの舞台が整いましたね。
私としては、17話以降スザクに厳しめなんでシー様に勝って欲しいです!
>風を切るスピード
 っておいおい、スザク。最早人間の出せるスピードじゃないぞ…。
それにしても、現実(という表現は微妙だが)世界はどうなってるんでしょう?
4話での話以降か以前のが知りたかったり。
勿論、くるるぎさんに厳しいめで。

2007-07-20 金 16:13:35 | URL | 紗鳳寺 のえる #- [ 編集]

紗鳳寺のえる様

いつもありがとうございます。
次は一応C.C.とスザクの対決になりますーまずは一回目☆(笑)
次の次に、ギアス世界の話になります。ギャグの後にシリアス入って参りますよー
スザクに私が言いたかったことを、あるキャラに言ってもらいます。そう、あるキャラに(笑)
24・25話の後だと、ちょっとあのキャラがどんな位置づけになるのかわからないので、とりあえずさっさとそこまで行きたいです(笑)
はい、勿論くるるぎさんには厳しめで☆(笑)
次の次辺りから折り返し地点ですかねーもう、最終的にはみんなまとめてまるっと幸せにしますよー勿論、ルルのために!

2007-07-21 土 00:01:04 | URL | あず #- [ 編集]

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