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世界が貴方を待っています 番外編

今日はギアスが終了して一年です。ある意味、ルルーシュの一周忌です
なので、ちょっとお話を更新
ギアス終了後書いていた、ルル生存話「世界が貴方を待っています」設定です。未読の方はご注意ください
もう一年なんですね…そんなに経った気がしないなぁ…

それでは、続きからどうぞー












○世界が貴方を待っています 番外編








日差しが暖かい午後。丁度アフタヌーンティの時間に、アリエスの庭園ではお茶会が行われていた。
参加しているのはゼロとナナリーとC.C.、そして金髪の鬘を被ったルルーシュ。
観光用として公開されている部分からは少し離れている庭園のため、彼ら以外に人の姿はない。
咲世子が用意した茶器に、ルルーシュが紅茶を注ぐ。お茶菓子のクッキーも、彼の手作りだ。
静かな庭園に、楽しげな談笑がこぼれる。


「スザク、仮面を取ったらどうだ? そんな状態では、せっかくルルーシュが作ったクッキーが食べられないぞ」
「…ゼロ、って言ってってば。僕だって食べたいけど、でも…」
「ここは私たちしかいませんし、咲世子さんやジェレミアさんが見張っていてくださってます。だから、大丈夫だと思いますよ、スザクさん」
「私が全部食べてしまおうか?」
「………そんなに誘惑しないでってば」


ゼロの仮面をつけているスザクをからかうC.C.とナナリーを見て、ルルーシュは笑った。


「大丈夫だ。クッキーはまだまだあるし、なくなればまた作ればいい。このくらいなら、いつでも作ってやるぞ?」
「ルルーシュ、あまりスザクを甘やかすな。癖になるだろう?」
「お前も、あまりスザクをからかって遊ぶな」
「良いだろう? これで遊ぶのは私の暇つぶしなんだ」
「ちょ、C.C.!! それは酷くないか!?」


C.C.の物言いに、慌てて抗議するスザク。それを見て、ルルーシュとナナリーが笑った。

PPPPPPP……

庭園に笑い声以外の音が響く。機械で作られた合成音。ルルーシュは三人に一言断ると、懐から携帯電話を取り出し、画面を確認する。画面に映し出されたのは『ミレイ』の文字。何の用事だろうか、と首を傾げながらも、ルルーシュは通話ボタンを押した。


「もしもし、ミレイ?」
『あ、ルルちゃん? 今平気かしら?』
「ああ、大丈夫だが、一体何の用事だ?」
『あのね、ルルちゃんとナナちゃん、あとC.C.とスザク君の4人が暇な日ってある? 夜からでも全然構わないんだけど…』
「は? ……スケジュールを見てみないとわからないが、夜からでも良いのならたぶん何時でも大丈夫だと思うが。最近は大きな事件も会議も起こっていないからな。あと、C.C.なら年中暇だと思うぞ」
「おや、そんなことはないぞ? 私だって忙しい時くらいあるさ」


電話の外で抗議するC.C.。その声が電話の向こうのミレイにも届いたらしく、彼女はくすくすと笑った。


『じゃあ今週の日曜日、夜の18時過ぎにアッシュフォード学園旧校舎の校門前に集合ね!!』
「は、ちょっと待て! いったい何をするつもりだ!?」
『全員強制参加で、遅刻は厳禁!! 変装は許すけど、仮面は駄目よー!』
「人の話を聞け!!」
『それじゃあ当日にね! アデュー☆』
「おい!! ………って、本当に切れた…」


ルルーシュは携帯電話を握り締めて、口元を引き攣らせた。あの人は相変わらず傍若無人なんだから。
ミレイの声が届いていたスザクが苦笑する。


「仮面、ってのは僕のことだろうね……何考えているんだろう、会長さん…」
「ふふ、良いじゃないか。上官命令は絶対だろう?」
「別に、会長…いや、ミレイさんは上官って訳じゃ…」
「しかし、言う通りにしないと後が怖いぞ?」
「………………」


はぁっとため息をつくスザク。


「今週の日曜日、でしたよね? 一体何をなさるおつもりでしょう? 楽しみです。ね、お兄様」
「俺としては胃が痛い思いだがな…」


笑顔の妹に対して、苦笑している兄。ルルーシュもため息をついた。


「さて、日曜の夜に遅れないようにするためには、仕事の量を増やさないとな」
「あ、そうですね…。あとでシュナイゼルお兄様に頼んで、急ぐ書類は早く回していただけるように伝えておきますね」
「ああ、そうしてくれると助かる」
「がんばりましょうね、スザクさん!」
「デスクワークは苦手だけど、遅れたら何させられるか分からないから頑張ります…」


この後の行動予定を立てつつ、お茶を飲む3人。C.C.は何も仕事をしていないので、のんびりとしている。
しかし今はお茶の時間だ。紅茶がなくなるまで、4人はゆったりと休憩を楽しんだ。







そして日曜日の夜18時前。
なんとか書類を片付け、後をシュナイゼルとコーネリアに任せてきた4人は、アッシュフォード学園の旧校舎の校門前辺りまでやってきていた。あの5年前の戦いの折り、一部破壊されてしまったアッシュフォード学園は、別の場所に新しい校舎を建てた。それゆえ、ルルーシュ達が使っていた校舎は現在使われずに放置されていた。


「懐かしいな…」
「だいぶ削れちゃってるけどね……」
「私は、この目でちゃんと校舎を見るのは初めてかもしれません」
「ああ、ここにいた頃はまだ見えていなかったからな」


4人が校門前に着くと、柱の影からカレンが現れた。


「遅かったわね。待ちくたびれたわ」
「遅いも何も、約束の時間までまだ後5分もあるぞ」
「あら、そうだった? 待ってると長く感じちゃうのよねー」
「カレンも呼ばれてたんだね」
「というか、私も実行者よ」


そう言うと、カレンは手首についているブレスレット状の通信機をオンにする。


「あーこちらカレン。4人が来ましたよ、どうぞ」
『りょーうかい! じゃあそのまま真っ直ぐ校舎の方に歩いて来て! ゆっくりよ!』
「了解。…って訳だから行きましょう」


歩き出すカレンに、4人は困惑顔。


「おい、何の説明もなしか?」
「説明しなくても、すぐに分かるわよ」


にっこりと笑うカレン。
そして、その言葉は的確だった。校舎の方へ歩き出してすぐに、何かが空へと昇る音が響く。

そして、空を彩ったのは満開の花。

全員が空を見上げて目を大きくしていた。特に、ルルーシュが。
何発も何発も打ち上げられる花火。
ふと、連発して上げられていた花火が止まる。


「…綺麗でしたね」
「うん、とっても」
「これがミレイのしたかったことなのか?」
「ええ、そうよ。…もっとも、ミレイさんって訳じゃなかったらしいんだけど」


そう言ってカレンはちらりっとルルーシュを見る。
空を見上げたまま固まっていたルルーシュは、はっとするといきなり校舎に向かって走り出した。


「ちょ、ルルーシュ!?」
「…仕方がない、私達も行くぞ。スザクはナナリーを抱えて走れ。カレンは車椅子を持ってくれ」
「分かった。ナナリー、失礼するよ」
「はい、よろしくお願いします」


それぞれがルルーシュを追いかけて校舎に向かう。
走って、駈けあがって、辿り着いたのは屋上の庭園。
肩で息をしているルルーシュは立ち止まって、目の前で笑っている元生徒会メンバーを見た。


「あら、もう来ちゃったのー? まだ次の用意してないんだけど」
「つーか、お前息上がりすぎだろー? もうちょっと体力つけろよな。…スザク程とかは言わないからさ」
「お水いる? 一応、みんなで騒ぐ用に飲み物用意してるけど」
「あー駄目よニーナ! そこの飲み物は乾杯用!」


わいわいと笑うミレイとリヴァル、ニーナ。
そして、後ろから追いついてきたC.C.とナナリー、スザク、カレン。
ルルーシュは泣き出しそうに顔を歪めた。


「………ミレイ…」
「なーに?」
「…………覚えていたのか…」


あったりまえでしょー? とミレイは笑う。


「“また、ここで花火を上げよう。今度はみんなで”…でしょ?」
「お前、花火出来なくなったって電話してきた時泣きそうだったもんなー」
「ふふ。今もちょっと泣きそうね」


笑われていると分かっていても、流れる涙はそのまま。
そんなルルーシュに、周りは優しく微笑んだ。


「すっごく綺麗でした。でも、日本だと季節外れじゃないですか?」
「それがねー…この旧校舎、取り壊しが決定しちゃったの。だから、ここで花火をするなら今しかない! って思ってね」
「っていうか、今の時期に良く手に入ったね、花火」
「そうそう、大変だったんだぞー。花火揃えるの。日本じゃ夏以外売ってないもんな」
「杉山さんとかに頼んで探してもらったり、間に合わない場合はニーナに作ってもらおうかって話も出てたのよ」
「私じゃ花火はちょっと作れないけど…」


談笑するメンバー。
その光景を見て、ぼろぼろと涙をこぼすルルーシュの頭を、C.C.の手が撫でた。


「………………みんな」
「んー?」


泣きながら言った声は少し掠れていたけれど、その声は皆に届く。
ミレイが、リヴァルが、カレンが、ニーナが、スザクが、ナナリーが、そしてC.C.が、ルルーシュを見た。
全員、と言うには、2人、足りない。でも、ルルーシュは泣きながら微笑む。あの2人は、自分の、皆の、傍に…心にいるのだから。


「…………ありがとう。本当に、ありがとう」
「ふふ、どういたしまして!」


もう実現するはずがないと思っていた約束。それが、叶った瞬間だった。
泣いているルルーシュの相手はC.C.に任せて、他の面々は準備を始める。


「じゃあ私とニーナで宴会の用意するから、カレンとリヴァルは次の花火の用意ね!」
「りょーうかーい」
「あ、椅子用意するから、ナナリーちゃんを連れてきてくれるかな、スザク君」
「あ、分かった」
「ずっとすみません、スザクさん。重いでしょう?」
「全然! 羽みたいだよ」


わいわいと楽しそうに笑う面々。
C.C.はルルーシュの涙を、拭ってやる。


「…ルルーシュ」
「………なんだ」
「生きてて、良かっただろう?」
「…………………………ああ」


頷くルルーシュを見て、C.C.は優しく笑った。
準備ができた様で、彼らはルルーシュとC.C.を呼ぶ。


「ルルちゃん! 主役はこっちこっち!」
「お兄様、早く! こんな間近で花火を見るのは初めてですね!」
「C.C.のためにピザも用意したわよー」
「……これで足りるかな?」
「って、20人前だぜ? ふつー足りるだろ?」
「…C.C.の胃袋をなめちゃいけないよ、リヴァル」


あはは、と笑う皆。
ミレイとナナリーが、手をルルーシュの方に差し出した。


「さ、ルルちゃん!」
「お兄様!」
「ふふ、行くぞ、ルルーシュ」
「…………………ああ」


そして、ルルーシュはその手を取るために一歩踏み出した。










生きているから笑い合える
生きているから泣き崩れる
生きているから慰め合える
生きているから、
生きているから、

だから、私達は生きて行く


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2009.09.28 | | Comments(0) | Trackback(0) | 中編小説

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