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Cの世界・8

前回は多少暗かったので、今回から少し明るい話で!
ミレイさんパワー炸裂でお願いします!(笑)





8.宣言はいつも突然










いつも通りの教室。
いつも通りの日常。
喜ばしいはずなのに、嬉しいはずなのに。
今の、全てを思い出したルルーシュにとって、それは罪悪感を伴った苦痛にしかならない。


「…だってさ~………って、おーいルルーシュ、聞いてんのか?」
「え、ああ……。悪い、なんだって?」
「またかよ! 最近、全然聞いてないな、お前」
「三日前、早退した日からだよね。どうかしたのか?」
「………………日にちまで覚えてるって……さすがスザク」
「へ? なにか変?」


ルルーシュは苦笑する。
いけない。普通にしなくては。
この世界の彼らには、関係のないことなのだから。


「なんでもないよ。ただ、会長の動きが収まってきたから、警戒してるだけだ」
「あー………そういやその問題もあったなぁ………」
「シャーリーが探りを入れてるけど、なにも分かってないみたいだし……」


三人は同時にため息をつく。
このまま、なにもなければいいのに。

その希望は、早くも崩れ去った。




チャイムが鳴って、教師が教室を出ていく。今からは昼食だ。
生徒たちは思い思いの場所で昼食をとるために立ち上がる。
生徒会メンバーは、生徒会室で昼食を食べるために教室を出た。


「ねぇルル、今日のお弁当なぁに?」
「何って、普通だよ。普通にサンドイッチ。朝、時間なかったから凝ったものは作れなかったんだ」

記憶を思い出してから、夢見が悪いせいで、あまり眠れていない。
眠っては目覚め、眠っては目覚めを繰り返している。
そのせいか、最近、朝に上手く起きることができなかった。
ランペルージ家の朝の食事と昼の弁当は、毎朝ルルーシュが作っている。
ブリタニアに頼りきらないようにと、マリアンヌは、アッシュフォードが融資しているナイトメアの研究所にデウ゛ァイザーとして就職しているからだ。
一家を支えてくれている母の負担を軽くしようと、ルルーシュは日本に来てから料理を学んだ。
今では、そこらのプロよりも料理がうまい。
……と、言うのがこの世界での理由。
この世界とあちらの世界では、学び出した時期は同じだが理由が異なっていた。
ナナリーを殺させないと、必死で覚えていった料理。ナナリーを喜ばせたいと、必死で覚えていった料理。
記憶を思い出した今は、この世界で作れなかった料理も作れる。

ルルーシュは苦笑した。
日常では、あちらのことを考えないようにしようとしているのに、なにかしらにつけて、考えてしまう自分が、悲しかった。
この平和な世界に馴染めない自分が、悲しかった。


「あとで私のおかずと交換しよ?」
「…いいけど、今日のは本気で手抜きだぞ?」
「いいの! だってルルの料理ってどれも美味しいんだもん!」
「ちょっとシャーリー、女の子としてそれはどうなの…」


あははと笑い合う生徒会メンバーを見て、ルルーシュは一瞬、泣きそうな表情を浮かべた。
幸せな、平和な、この世界。
思うのは、あちらの世界でもこうして笑い合いたかった、と言うこと。
願うのは、あちらの世界に残した人たちが、こうして笑っていてほしい、と言うこと。
急に黙り込んだルルーシュの顔を、スザクは覗き込んだ。


「ルルーシュ? どうかした?」
「あ、いや。なんでもない」
「んー? またかよルルーシュ。ほんっきでなんかあるなら言えよー」
「そうだよね…最近、元気ないよね? なにかあった?」
「いじめられでもした? それなら私がいじめ返してあげるわよ」


優しい仲間。
ああ、幸せだ。幸せなんだ。
なのに、なんで。
こんなに、胸が痛いんだ。


「多少、寝不足なだけなんだ。気持ちだけ貰っとく」
「カレンがいじめたら、相手は入院だな~」


背後に鬼を背負ったかのようなカレンに睨まれて、リウ゛ァルは背筋を伸ばして汗を流した。


「リウ゛ァル、なんですって?」
「なんでもないです!」


笑い合う内に生徒会室に着き、それぞれが思い思いに弁当を広げる。
ルルーシュはみんなにお茶を入れようと、立ち上がった。


「会長とニーナ、まだ来てないみたいだね」
「今日こそ、なにをこそこそやってるのか白状させるわよ!」
「おー、カレン頼もしいなぁ」
「ふふ、任せてちょうだい!」
「頼りにしてるぜ~」


四人の会話を聞きながら、ルルーシュは給湯室に入る。
記憶を思い出してからと言うもの、病弱設定でないカレンと、俺と僕が混ざり合ったような口調のスザク、彼らが話しているところを見ると、奇妙な感じになる。


「騎士団の時のカレンは、あんな感じだったな……………だからか」


敵同士だった二人が仲良く話しているのが、どうも奇妙に写るみたいだ。
ルルーシュは、最近増えたため息をこぼす。
その時、部屋の上に設置されているスピーカーから、音が流れた。


『ぴんぽんぱんぽ~ん! はいはーい! みんな、美味しく楽しく昼食してるかーい? みんなの生徒会長ミレイ・アッシュフォードよ!』


テンションの高い声に、ルルーシュは眉をひそめた。


「………会長?」


ケトルの火を消し、みんなのいる部屋に戻る。
そこでも、全員が怪訝な表情をしていた。


『最近みんな暇してなーい?? なのでここらでイベントを開催しちゃうわよ! と、言うわけで今日の午後は授業なし! もっちろん毎回の如く、参加しない生徒は好きに過ごしちゃって! 学園から出なければだいたい大丈夫よ!』


学園のそこかしらから歓声が上がる。
逆に生徒会室では誰も話さない。
突発ものだったか…と言うルルーシュの低い呟きが、いやに響いた。


『題して! 奪え戦え! お姫様争奪鬼ごっこ大作戦!!』
「………………鬼ごっこは分かるけど、お姫様…?」


呟いたスザクは、シャーリーとカレンを見る。生徒会で、今放送室にいるであろう二人を除けば、女子は彼女たちしかいない。
シャーリーとカレンはお互いを見た。


『内容は至極単純明快簡単よ! 姫役の生徒会メンバーを時間内に捕まえた人が優勝!
………でも甘くみちゃだめよ! 他の生徒会メンバーが騎士となってお姫様を守ります! 我が生徒会には運動部と兼部してるのが多いから気をつけなさい!』


ふむ…と、ルルーシュは考える。
いつもの鬼ごっこ企画よりは楽かもしれない。
いつものは、生徒会メンバー全員がターゲットなので、ばらばらか少数で逃げなくてはならない。しかしこの企画なら、騎士役は捕まる心配はないから、チームプレイができる。
頭の中で学園の地図を展開する。
この間、思考に費やした時間は0.2秒。


『そんでもって優勝者には………………姫役に対する一回命令権+ほっぺにちゅうよ!!』
「えええっっ!!!?」
「聞いてないわよ、そんなのっ!!!?」


シャーリーとカレンが叫ぶ。
しかしその叫びは、学園中から響いてきた野太い歓声によって遮られた。


『はいはい! おちつきなさい! 姫役の発表するわよー

………………………姫役は…』


シャーリーとカレンの喉が鳴る。どっちだ。どっちなんだ。


『…我らが生徒会副会長ルルーシュ・ランペルージ!!!!』
「………………は????」


そこらかしこから、黄色い声援と野太い声援が半々聞こえた。
今回は被害を被らないと思っていたルルーシュは頭がついていかないらしく、固まっている


『ちなみに! 男子が優勝したらルルちゃんには女装してもらうから! 中等部でやった男女逆転祭りの人気ナンバーワンの美しさを拝めるわよー
他の生徒会メンバーがよかったーって言う人には、こんな裏技☆ 命令権で、別の人に代わってって言うのはありよ! がんばりなさい!』


何度目か分からない歓声。ルルーシュの思考はようやく動き出した。


「ちょっと待て! 冗談じゃない!!」
『うふふ~潔く諦めてね、ルルちゃん!』


ルルーシュの叫びが聞こえているかのようなタイミングでミレイの声が入る。


『準備もあるから、一時半からスタートよ! 四時までに生徒会室に姫を連れてきた人が優勝! さ~あみんなも準備しときなさいよ!
以上! お昼の放送は生徒会がお送りしましたー☆』
「ふざけるなーっっっ!!!!」


ルルーシュはスピーカーに向かって絶叫した。しかしそんなだけではこのイライラは取り除かれない。
あちらの世界でもこちらの世界でも、やはりミレイに振り回されるのかと、拳を握りしめた。











あ、安心してルルーシュ! 君のことは僕が守るから!!
あーっずるいっ! 私もルルのこと守るんだから! スザク君には負けないわ!
シャーリー、ここはひとつ、ルルーシュの無事のために手を組もう その方が守りやすい
う……そうね、そうした方が良いよね!
………………………………もう好きにしてくれ………
ルルーシュ、お前も大変だなぁ………
……………………………がんばって

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2007.07.15 | | Comments(0) | Trackback(0) | 捏造・長編 / Cの世界

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