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10万hitリクエスト企画20

リクエスト企画第二十段! 神威様のリクエストで「天子×ルル(逆も可)で素顔で外出していたルルを見て一目惚れ」です!!
たぶん初めて書いたCPですかね? 天子ちゃんの口調が少し分からなかったりしましたが、とても楽しかったですww
天ルル天というよりもルル←天子的な感じになってしまいましたが^^;
淡い初恋的なものを目指してみたのですが、初恋なんてだいぶ昔のことなので上手く表現できているのやら……←

では! リクエストくださった神威様のみお持ち帰りOKです。著作権は放棄していませんので、そこを配慮してくださればお好きにどうぞwwリクエスト、ありがとうございました!!

それでは続きからどうぞー











○リラ・モーヴの恋








天子は、途方にくれていた。
人々が笑い合う祭の街中。その片隅で、天子はたったひとりで立ち尽くす。
始まりは、些細なことだった。
腐りきった狸親父達を排除し、混乱していたこの中華にも、穏やかな時が訪れた。政治的不安を取り除いて超合集国への参加を控えた中華で、祭が開催されたのだ。
黒の騎士団などの支援もあり、祭を行えるほど民衆の生活が回復してきたと言える。まだまだ不安定な場所もあるものの、これでひとまずは安心だろう。
祭の話を星刻から聞いた天子は、祭に行ってみたいと懇願した。
天子が街に出る、など滅相もない。しかも、完全に安全とは言い難いのだ。
しかし、今までずっと宮殿の奥にいた天子。いつか外の世界を見せると約束した。この間の騒動で外には出たものの、じっくりと楽しむといった余裕はなかった。
これから、天子にはトップとして忙しい毎日が訪れるだろう。そうなってしまえば、彼女がゆっくりと外に行くという機会など、ないのではないだろうか?
星刻はしばらく悩み、他の者にも相談した結果、結論を出した。

ほんの少しでもいいのであれば、祭に行こう、と。

その星刻の言葉に、天子は大層喜んだ。祭の前の日は興奮でなかなか寝付けなかったほどだ。
そして訪れた祭当日。星刻や香凛に護衛され、天子は街に繰り出した。
そのほとんどが初めて見る物ばかり。天子は祭をとても楽しんでいたのだが…。
ふと、気付くと、自分の周りにいたはずの星刻と香凛の姿が見えない。
天子は呆然と立ち尽くすしかなかった。
祭のせいで、通りを歩く人の数は多い。たったひとりになってしまった天子は、目元が熱くなるのを感じた。


「………………う……うぇ……しんくぅ……」


なんとか泣かないように堪えてはいるが、その大きな瞳には今にも零れそうな涙がたまっていた。
俯きながら唇を噛み締めていると、ふっと誰かの足元が歪んだ視界に入った。
そして、聞こえてくるのは優しい声。


「大丈夫か? 誰かとはぐれてしまったのか?」


その声に顔を上げると、涙で歪んだ視界の中に映し出される人。
とても美しい黒髪に、印象的な紫の瞳。ほっそりした外見だが、男性のようだ。
彼は、天子の顔を見て少し驚いた表情を見せたが、すぐに彼女が安心できるようにと微笑む。その優しい微笑みを見て、天子は堪えていたものが溢れ、泣き出してしまった。


「うぇ、うぇぇぇえええええんっっ!!」
「な、ちょ、おい。大丈夫、大丈夫だ。だから泣きやんでくれ…っ」


慌てた彼が、天子をそっと抱き寄せてくれた。
天子はその優しさに、しばらく泣きやめなかった。






近くにあったベンチに、二人で座る。天子は、先ほどの自分の泣きっぷりを恥じるように、彼に借りたハンカチを握りしめて真っ赤になって俯いた。そんな天子に彼は苦笑する。


「落ち着いたか?」
「さ、さっきはその……は、恥ずかしいところをお見せして…」
「いや、ひとりで心細かったんだろう? もう大丈夫だ」


優しく微笑んでくれる彼の顔をちらっと見て、天子は自分の頬がより一層赤く染まったと感じる。


「天……あ、いや…。そうだな、君の名前は? 何と言う?」
「あ、その……えっと…………麗華、と言います」


街に出る際のルールとして、星刻と決めたこと。誰かに名前を聞かれた際は、“天子”とは言ってはならない。ゆえに、彼女は本来の名前を言う。


「そうか…麗華。良い名前だな」
「……っ! あ、ありがとう…っ」


もう、ほとんどの人が呼んでくれない名前。星刻でさえめったに口にしないその名前が、彼の口から聞こえるだけで天子の心が跳ねる。


「え、えっと、貴方のお名前は? なんて言うの?」
「俺か? …………そうだな、俺はルル…と言うんだ」
「ルル? 素敵なお名前ね!」
「ありがとう」


どこか中性的な彼に良く似合う、可愛らしい名前だと天子は思う。彼の紫の瞳が優しく笑った。


「…さて、折角の祭なんだし、君の保護者を探すついでに少し出店を見て周らないか?」
「えっ!!」
「それとも、知らない人間にはついて行ってはいけないかい?」


天子は迷う。確かに、星刻には知らない人間について行ってはいけないと言われていた。しかし、今ここで彼と別れても、自分には星刻を探す手段がない。
天子は一生懸命考える。そして、ちらっと彼の方を見た。彼はとても優しい目で天子を見ていた。まるで、無くしたものを懐かしむ様な。
そんな彼の表情を見た瞬間、天子の心は決まった。この人は、悪い人ではない。そう思うのだ。


「あ、あの、迷惑じゃなかったら、その」
「こっちから言い出しているんだ、迷惑な訳がないだろう?」
「……お願いしますっ」
「ああ」


彼は座っていたベンチから立ち上がると、流れるように優雅な動きで天子の前に跪いた。そして手を差し出す。


「お手をどうぞ、お姫様?」
「……っ」


ふわりと笑う彼の表情に天子は頬を真っ赤に染めながらも、彼の手に己の手を添えた。
本当に、愛おしい者でも見るかの様に笑うのだ。その視線を向けられる人間を羨ましく思ってしまうほどに。
彼に手を引かれながら、天子は祭の喧噪の中を歩く。彼は歩く速度を天子に合わせてくれているようで、天子は早足になることもなく周りを楽しんでいた。
大勢の人々が、中華の発展を願い、騒いでいる。
そんな人々を見ながら、彼は天子に色々な話をしてくれる。


「大勢の人が祭に参加しているが、これでも中華の人口のほんのわずかな人数しかいないんだ」
「こんなにたくさんの人がいるのに?」
「地方にいるために来れないという人もいるだろうが、それ以上に貧困層が多い。中華は、先日までの官僚達による腐敗が進んでいたからな。貧富の差が圧倒的に開いている。それも、貧困層の割合がひどく多い」
「………貧困層、ですか………」
「そう。明日食べる物も、下手をすれば、今日食べる物もないような人だ」
「…そんなっ!!」


天子は彼の話を聞いて、愕然とする。この自分が治めている中華は、そんなにも酷い状態なのか。


「えと、王宮から、食糧を皆さんに与えるとか、していないのですか?」
「そういったことも、以前はあっただろうな。…官僚達に横領される前は」
「………これから、できませんか?」
「そうだな。まずは政治体制を整えて、しっかりとした基盤を作ることだ。食糧を配るだけでは、民衆は自ら動こうとしない。誰だって、自分で働くよりもらえる方がいいだろう?」
「……………」
「まあ、なんにせよ、これからは天子様が頑張っていかなくてはいけないからな。彼女の基盤作りに期待しようと思う」
「はい、がんばりますっ」
「……ん?」
「あ、いえ! なんでもないですっ」


彼の話は、これから政治を勉強していこうと思っている天子にとって、とても興味深いものばかりだった。治世の仕方、政治の仕方、刑法の話、物流の話、労働の話…。色々な話を、彼は天子にしてくれた。
ふっと、彼が話をやめる。天子が首を傾げると、彼は彼女の手を引いたまま、近くの屋台へ足を運んだ。そしてそこの店主に話しかける。


「饅頭を2つ。蒸し立てを頼む」
「へい、毎度! 可愛らしいお連れさんですね!」
「だろう?」


店主から蒸し立てで湯気が出ている饅頭を受け取ると、その片方を天子に差し出した。天子がその饅頭を見てきょとんっとしていると、彼は笑った。


「ほら、どうぞ」
「え、あ、ありがとう」


饅頭を手に持つと、蒸し立てであるためほっこりと暖かい。天子は湯気の出ている饅頭を凝視する。宮殿での食べ物といえば、毒見が済んだ後の冷めた料理しか見たことも、食べたこともない。
どうすれば良いのか分からないまま困っていると、代金を支払い終えた彼が、手本を見せるかの様に饅頭に齧り付いた。天子は驚いて目を丸くする。


「あ、あのっ!!」
「ん? どうした、早く食べないと冷めてしまうぞ?」
「…でも、その……あ、歩きながら、でもいいの?」
「ああ、今日は祭だからな。特別だ」


普段はしてはいけないぞ? と笑いかける彼に、天子は意を決して饅頭に齧り付いた。始めて食べる、暖かい食べ物。その美味しさに、天子の頬が緩む。


「美味しいか?」
「はい! とっても!!」
「なら良かった」


嬉しそうに笑う天子を見て、彼もにっこりと笑う。その笑顔を見て、天子は頬を真っ赤に染めた。
どきどきしながら、視線を外して饅頭を食べる。なんだろう、心臓がすごく早く動いてる感じがする。
饅頭を食べ終わった後、彼は再び天子の手を引いてくれた。天子は繋いだ手をじっと見る。なんだか、体温が上がっているようだ。心臓の鼓動もすごく大きいし。…彼に気付かれないかとどきどきしながら、握る手の力を少し強めた。そのほんの僅かな力を感じたのか、彼はぎゅっと天子の手を握り返してくれた。そのことに、天子は嬉しくて体温が上がるのを感じる。このまま体温が上がり続けたら、死んでしまうんじゃないかしら、と取り留めもないことを考えた。
このまま時が止まってしまえば良いのに……。
しかし、終わりの時が近付く。


「て……麗華様!!」


名前を呼ばれて振り向くと、そこには血相を変えた星刻が走ってくるところだった。
彼と共に立ち止まる。
追いついた星刻が天子の前に跪いた。


「星刻…」
「大丈夫ですか!? 申し訳ありませんっ」
「ううん、大丈夫」
「…こちらの方は……?」


星刻がちらっと彼の見る。睨むと言っても良いような鋭い視線に、彼は笑うだけだった。
天子は慌てて星刻に言う。


「彼はね、ルルっていうの。迷ってた私を助けてくれたのよ」
「…それは………本当に、ありがとうございます。なんとお礼を申し上げていいやら…」
「いえ、当然のことをしたまでです」


彼は天子ににっこりと笑った。


「よかったな、麗華」
「あ……はい」


やっと星刻に会えたのに、あまり嬉しくない。だって、分かっているのだ。星刻を見つけてしまったら彼とは、もう…。
星刻には申し訳ないが、少し星刻を睨んでしまう。星刻はそんな天子の視線を、はぐれてしまったことに対するものだと勘違いしたのか、至極申し訳なさそうに表情を歪めた。


「麗華様、本当に申し訳ありません…」
「ううん、もう良いの」


はぐれたことによって彼と出会えたのだから、むしろそれに関しては嬉しいくらいだ。
彼のことをちらっと見上げる。彼は天子の頭を優しく撫でた。


「もうはぐれるんじゃないぞ?」
「…………はい」
「ルル殿、本当にありがとうございました。お礼をしたいのですが、どちらにお住まいですか? ………見たところ、ブリタニアの方のようですが」


星刻の視線が、探りを入れるものに変わる。その視線を、彼は受け流した。


「…ただの観光客ですよ。俺はブリタニア人ですが、人種がそうだからといって、ブリタニアの全てを信じている訳ではないですよ」
「……………」
「お礼とか、結構です。俺も麗華と祭を見れて楽しかったですし。…それでは、俺はこれで…」
「えっ!! もう帰ってしまうのっ?」


もう少し一緒にいたい。思わず彼の服の袖を掴んだ天子に、彼は少し驚いてから、天子と同じ視線の高さまで屈む。


「麗華の保護者も見つかったことだしな。俺も少し長居をしすぎた。そろそろ戻らないと仲間に怒られてしまう」
「……もう、会えないの………?」


その言葉に、彼は苦笑した。


「そうだな……会える可能性はゼロではないが、確実に低いだろう」
「そんな…っ」


袖を握る手に力を込める。彼は少し困った様子。
見かねた星刻が天子の肩に手を添えた。天子は俯く。


「…麗華様、ルル殿も困っていますよ? 彼にも都合があるようですし」
「……………」
「麗華」


彼に名前を呼ばれて、天子は顔を上げた。


「また、中華が安定したら観光に来ようと思う。その時は案内してくれるか?」
「っうん!! わ、私、がんばるわ!!」
「ああ」


力強く頷く天子の頭を彼は優しく撫でて、そっと離れた。
お互いに手を振り合いながら別れる。天子は、彼が人ごみの中完全に消えるまで手を振り続けていた。
完全に彼の姿が見えなくなってもその場に立ち尽くしたままの天子に、星刻は不安そうに彼女の顔を覗き込んだ。


「………天子様?」
「星刻!!」
「は、はい!!」
「私、がんばるわ! この国を、世界一美しくって平和な国にしてみせる!!」
「……天子様」
「だから、手助けしてくれる? 星刻」
「もちろんですとも」


二人お互いににっこりと笑う。星刻としては多少複雑だったりするのだが、天子がやる気なのだから口を挟む訳にはいかない。
天子はぎゅっと手を握り締める。彼がまた来てくれるような国にしよう。難しいことでも、よく考えて、しっかり勉強しよう。
天子は再び彼に出会える日を夢見て、空を見上げたのだった。










…と、いうことがあったの
天子様、それは恋というものですわ!
恋…? この、ぎゅーっとする感じが恋なの?
その通りです! うふふ、初々しいですわー ねぇ、ゼロ様
…………………………
ゼロ様?
…あ、いえ、いや………そうですね
……全く、つくづく罪な男だな

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2009.09.13 | | Comments(2) | Trackback(0) | 短編小説

コメント

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2009-10-02 金 14:42:31 | | # [ 編集]

コメントありがとうございます!

>神威様
返信遅くなって申し訳ありませんっ!!
ちゃんとリクエストに沿っているいるでしょうか??
気に入っていただけたなら幸いですww
天子ちゃんは書いてて、とても癒しでした…ww自分では考えつかないCPなので、新鮮で楽しかったです!
では、リクエストとコメント、ありがとうございました!!

2009-11-01 日 01:26:12 | URL | あず #- [ 編集]

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