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スザ誕☆

間に合いましたーっ! ああ、よかったよかった…><*
スザク君ハピバですーっ
続きからスザ誕小説なのですが、前回のルル誕小説と同じく、本編最終回後ルル死亡設定のお話ですー(←)
それでも良いと言う方は、続きからどうぞー☆










○24時間の奇蹟








深夜、私室に戻ったゼロは、その仮面を外す。
黒い仮面の下から出てきたのは、まだ少し幼さの残る少年。彼はくるくると跳ねる茶色の髪を手櫛でさっと整えると、ベッドに倒れ込むようにして横たわった。
その口から溢れるのはため息。
もうすぐ日付が変わる。日付が変われば、“枢木スザク”の生まれた日になる。
ゼロは苦笑した。
一応、彼の上司に当たる少女は、明日を休みにしてくれた。ゆっくりと体を休めてください、と。
“枢木スザク”の生まれた日を表だって祝うことはできない。“枢木スザク”は悪虐皇帝の騎士であり、公にはすでに故人だから。
でも、それでも、彼女は何かをしたかったのだろう。世界のために寝る間も惜しんで働いている彼に。
せっかくの休みだ。そして、“枢木スザク”の誕生日。
一昨年は、アッシュフォード学園で、昼間は生徒会メンバーと。夜はクラブハウスで彼ら兄妹と。
去年は、ラウンズのスリーとシックス、そして総督としての少女と。そして、記憶が変えられたアッシュフォード学園にて。
そして、今年はひとり。


「………………………君が、いないよ…」


ゼロから発せられたのは、とても小さな弱々しい声。
目元を両腕で覆っているため、表情は見えない。が、その腕の端から、涙がこぼれ落ちた。
声を押し殺して、涙を流す。その間に、日付が変わった事すら気付かない。
ふっと、眠気が彼を襲う。
服はゼロのままだが、明日は休みだ。別に構わないだろう、そう思って瞳を閉じる。
すうっと眠りに落ちて行く彼の傍に、誰かの気配。だが、もう目を開ける事も出来ない。
そんな彼の頭を、誰かが優しく撫でた様な気がした。






まず一番最初に覚醒したのは聴覚。鳥のさえずりが聞こえる。
次に覚醒したのは嗅覚。良い匂いがする。朝ごはんの匂いだ。
そこまで考えて、ようやく頭がはっきりと覚醒した。確かにここには簡易調理スペースが設けられているが、この部屋に…ゼロの部屋に入る事を許されている者は誰もいない。唯一出入りを行うのは自分自身だ。その自分は今こうしてベッドで横たわっている。…ならば、一体誰が……?
そっと起き上ると、侵入者に気付かれない様に静かに様子を伺う。
見えるのは朝ごはんの乗せられたテーブル。調理台の前に立って、何かを作っている後ろ姿。その後ろ姿は……。
スザクは目を見開いて、その場に固まった。動けなかった。動いてしまったら、泡の様に消えてしまうのではないか、と思ったから。
だって、そこにいたのは……。
呆然と立ち尽くすスザクの気配を感じたのか、調理台に向かっていた彼は、くるりっと振り返った。
紫水晶の瞳がスザクを捉え、そしてにっこりと微笑んだ。


「おはよう、スザク」
「……………お、は…よう」
「もう少し待っていてくれ、みそ汁がまだなんだ。ああ、作っている間に顔を洗って着替えて来い」
「る……るるー、しゅ……?」
「ん? 何だ? ………ああ」


何かを思い出した様に、彼は先ほどよりも優しい笑顔をスザクに向けた。


「お誕生日おめでとう、スザク」
「………あ」


彼に祝福の言葉を言われた瞬間、スザクは理解した。

ああ、誕生日、だから。だから……。

笑顔の彼に対して、スザクも負けないほどの満面の笑みを返した。


「ありがとう、ルルーシュ。じゃあ僕顔洗ってくるよ」
「あと着替えもな。そのまま眠るなんて…皺になっても知らないからな」
「はーい」
「はい、は短く」
「はい」


お互いにくすくすと笑いながら言葉を交わす。
今日一日の奇蹟に感謝して。






彼の作ってくれた朝ごはんを共に食べてから、午前中はごろごろと怠惰に過ごす。
昼食に作ってくれたのはオムライス。卵の上にケチャップで器用に“朱雀”と書いてくれた。
午後からはお互いにゲームをした。相変わらず、彼はゲームが強い。僕の誕生日なんだから、と言うと彼は、それじゃあ失礼だろう? と言って笑った。
夕方、彼が夕飯の支度にかかる。それを手伝う。彼は手伝わなくて良いと言ったが、彼と少しでも長く一緒にいたかったから…。
夕食は、スザクの好きなデミグラスソースを使ったハンバーグ。ハンバーグの中にチーズが入っていて、2人で魔女を思い出して笑った。
夕食後には彼の手作りのケーキ。
こんなに食べたら太るなぁと言うスザクに対して、彼はもっとしっかり食べた方が良いと笑う。しっかり食べてるとゼロ服が着れなくなると言うと、彼はより一層笑った。

そして、楽しい幸せな時間は過ぎて行く。
目の前の時計が差すのは、もうすぐ終わろうとしている今日。
彼はスザクに笑いかける。


「俺が作らなくても、少しは自炊しろよ? いくら体力馬鹿だからってもたなくなるぞ?」
「……うん」
「体とか、気をつけるんだぞ? まぁ、お前は風邪とかひかなさそうだけどな。菌の方が逃げていきそうだ」
「……はは、酷いよ」


ふふ、と笑う彼に対して、スザクは時計を眼の端に捉えながら、浮かない表情。
もうすぐだと言う事が分かっているから…。
そんなスザクの顔を、彼は両の手でそっと包み込んだ。
驚いているスザクに、今日で一番優しくて綺麗な笑みを浮かべた。


「スザク。……その、色々とすまない。後の事、押しつけて…」
「そんなの、ルルーシュは悪くない…っ! これは、僕が望んだ結果だ…っ」


眉を歪めて言うスザクに、彼は苦笑する。
そんな彼の様子に、もう、耐えきれなかった。
スザクの両の瞳から、涙が零れ落ちて行く。
ああ、視界が歪む。彼が見えない。
スザクは必死で涙を拭った。


「ルルーシュは……っ、ルルーシュ……っ」
「……うん」


言葉にならないスザク。彼はそんなスザクの頭をゆっくりと撫でた。


「…スザク」
「…っ」
「ありがとう。…生まれてきてくれて、本当に。心から感謝する。……ありがとう」
「………っ!!」


スザクの視界が涙で歪んだ。もう、何も見えない。
ぐいぐいっと涙を拭った視界に映ったのは、誰もいない部屋。12時を過ぎて昨日になった“今日”。そして、彼が確かにそこにいたと言う証。
テーブルに仲良く並んでいる、ふたつのコップだった。










それは、自分の妄想かもしれない
それは、神様がくれた誕生日プレゼントなのかもしれない

それは、24時間だけ許された、最高の奇蹟

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2009.07.10 | | Comments(1) | Trackback(0) | 短編小説

コメント

こんにちは!

何か悲しいけど、幸せな気持ちになりました!
奇跡の24時間で過ごした相手がユフィではなく、ルルってのがまた…

ルルMAX!

萌えと書いて、ルルと読みます(嘘)

2010-11-29 月 16:41:54 | URL | 柊蘇芳 #mQop/nM. [ 編集]

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