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はっぴーばーすでぃ!

ルルーシュ誕生日おめでとう!!
と、言う訳でルル誕小説ですww …が! 注意!! この話はR2最終回後設定で、なおかつルルーシュ死亡設定ですよ!! なのでご注意ください!!
誕生日なのに死亡設定って…と思われるかと思いますが^^;

ルルーシュに会えたことをすごく感謝しております。彼を生み出した谷口監督やギアススタッフに感謝です!!
それでは続きからどうぞー











○廻り逝き、廻り来るもの








 ・明け方、ナナリーの場合



ふっと目が覚める。
目を開いて見てみると、カーテンの隙間からうっすらと眩い光が差し込んでいる。
昨夜は雨が降っていたが、どうやら今日は晴れた様だ。
ほっと一息。今日は、どうしても晴れてほしかったから。
にっこりと笑って、シーツに沈む体を起こす。
そして、ベッドの横に置いてあったひとつの写真立てを手に取った。
その写真立てに飾ってある写真に写るのは、彼女の一番愛おしい人。
写真の中にいる彼を優しくなぞりながら、彼女は微笑む。


「……お誕生日、おめでとうございます、お兄様」


そっと写真に口づけをひとつ。そして、その写真立てをぎゅっと抱き締めた。


「愛しています。愛しています。愛して、います…っ」


どれだけ言っても足りない言葉。
貴方に届きくかもわからない言葉。
それでも、彼女はずっと囁く。
愛している、と。
涙がこぼれている彼女の頭を、そっと風が撫でる。
窓も開いていないにも関わらず、優しい風は彼女の周りを流れると、すぅっと消えて行った。





 ・朝、カレンの場合



ふと、思い出したのだ。
きっかけは、日直日誌。
今日は彼女が日直だ。
早めに学校に来て、教室の自分の席に着く。
そして、日誌に今日の日付を書き込んだ時に、ふと思い出したのだ。
今日は、彼の生まれた日だと言うことに。
彼女のペンを持つ手が止まる。
そんなに経っていないはずなのに、ずいぶん昔のことの様に感じる。
まだ、彼女がこの学園の生徒会メンバーとして彼と共にいた時。
会長が、彼の誕生日会を開いた。
生徒会内だけで行うはずだった彼の誕生会。
他の生徒にまで知られて、けっきょく、学校を挙げての大騒ぎになった。
彼は、表面上は迷惑そうな顔をしていたが内心嬉しかったのだろう。
だって、いつもより小言が少なかったから。
カレンは、窓の外を見上げる。
今日は、雲もまばらな快晴だ。


「……………おめでとう」


ぽつりと呟いた言葉は、誰もいない教室に溶けて、消えた。
ふっと笑うと、彼女は再び日誌に取り掛かる。
さて、今日の一限目はなんだったかしら?
軽快にペンを滑らせていく彼女の横を、優しい風がふわりっと過ぎ去った。





 ・昼前、ジェレミアの場合



今日は快晴だ。
彼はいそいそと、愛情の限りを尽くしているオレンジ畑に向かった。
オレンジ畑で、一粒手に取ってみる。
鮮やかなオレンジ色。良い色になっている。
彼は穏やかな表情で笑うと、ひとつひとつ丁寧にオレンジを収穫していった。
少し離れたところでは、彼の養女である少女が、彼と同様丁寧な手付きでオレンジを収穫していた。
収穫を開始してから数時間。
もうすぐ昼になろうとしている時、彼は少女に声をかけた。
少女は収穫済みのオレンジが入った籠を持って彼の元へと来る。


「さてアーニャよ。成果はどうだった?」
「……これ。これが一番綺麗だと思う。あとこっちが一番おいしいと思う」


差し出されたオレンジを、彼は手に取る。
じっくりとオレンジを見てから、にっこりとほほ笑んだ。


「だいぶ、選ぶのが上手くなったな」


にっこりとほほ笑まれて、少女は嬉しそうに笑う。


「では、これを含めて、私が選びぬいた数点を、我が君へ捧ぐことにしよう」


彼の言葉に、少女はこくんっと頷いた。
毎年、この時期、この日には、選びぬいたオレンジを、今は亡き主に捧げることにしている。
主は、きっと食べていてくれることだろう。
彼は空を見上げてから、恭しく頭を下げた。


「…貴方がお生まれになったことを、心より感謝いたします」


頭を下げた彼の横で、少女は目を閉じた。
祈る様に。感謝を捧げる様に。
そんな二人の周りを、優しい風が通り抜けて行った。





 ・昼、ミレイの場合



収録を取り終えて、彼女はお昼ごはんを食べる。
野菜と卵のサンドイッチを口に頬張り、次の収録の原稿を読む。
休み時間は少ないから、手早く食べて手早く準備をしなくてはならない。
いつもの彼女なら、食べ終わるとすぐに席を立つのだが、今日だけは違った。
サンドイッチを食べ終わって、彼女は手にしていた原稿を仕舞う。
そして、その横に置いてあった箱を手に取ると、中に入っているものを取り出した。
出てきたのは苺のショートケーキ。
珍しいことだったのだろう。近くで食事をしていたカメラマンが彼女に話しかけた。


「あれ、今日はデザート付きなの?」
「ええ、まあ。今日は、少し特別な日なので…」


ふーんと相槌を打ってくるカメラマンに少し微笑むと、彼女はケーキを見つめた。
その瞳が優しく細められる。
好き、だったわよね、苺。
顔に似合わず、甘いものやぷりぷりしたものが好きだったっけ。
くすくすっと思い出し笑い。
苺のショートケーキを眺めながら、彼女はそっと目を閉じた。
そして、呟く。


「……………………おめでとう」


彼女はにっこりと笑うと、ケーキを一口。
ああ、美味しい。すっごく美味しい。
彼女は笑う。
そんな彼女の横を、優しい風がすり抜けて行った。





 ・三時、咲世子の場合



冬のため、庭園は少し寂しい。
風も強いため、温室にテーブルを用意した。
テーブルの上には真白いテーブルクロス。
その上に、ティーポットやティーカップを置いて。
彼女は焼き立てのスコーンを持ってくると、テーブルの上に。
苺にブルーベリー、桃にアップルなどの色取り取りのジャム。
ピーナッツクリームにクロテットクリーム、生クリームに蜂蜜、チョコソース。
スコーンだけではなく、プレーンやチョコのクッキーやベリーの入ったパウンドケーキ。
ドーナッツやロールケーキ、チョコレートケーキや苺のケーキ。
何種類かのプリンもある。
これでもかと言う様に、テーブルの上に敷き詰められたお菓子の数々。
彼女は、程よく抽出したダージリンをカップの中に注ぎ込む。
綺麗なオレンジ色がカップの中に広がった。
これだけのお菓子の数があると言うのに、椅子はたったひとつだけ。
彼女はその椅子に座ろうとはせず、椅子の横にずっと佇んだまま。
時折、冷めてしまった紅茶を入れ直す以外は、動かない。
彼女の正面には扉があり、彼女は人が訪れるのを待っているかの様にも見える。
実際、彼女は待っているのだ。
決して、来ることはない彼女の主のことを。
時間は過ぎ、もうティータイムとは言えない時間になってしまった。
それでも彼女は佇む。
ずっと。ずっと。
普段は、こんなことはしない。
今日だからこそ。
今日だけだから。
だから、待つのだ。
佇む彼女の傍を、優しい風がふわりっと通る。
その感触に、彼女はゆっくりと頭を下げた。





 ・夕方、リヴァルの場合



日が沈みかけるこの時間、彼は開店の準備で大忙しだ。
店を開いてまだ日にちは浅いが、それでもなんとか軌道に乗ってきた。
準備もひと段落ついて、後は店を開けるだけだ。
その前に、と、彼はひとつカクテルを作る。
カナディアン・ウイスキーとベルモットとカンパリをミキシング・グラスに入れてステアする。
そしてそっとグラスに注いだ。
赤く透き通ったカクテル、オールド・パルが出来上がる。
出来上がったオールド・パルをカウンターの隅に置いて、彼は店を開けるために出入り口へと向かった。
…オールド・パル。その意味は懐かしき旧友との再会。
彼が扉を開けた瞬間、ふわっと優しい風が店内に駆け抜けた。
その感触に、彼は目を細めて笑う。


「…ハッピーバースディ!」


言った声は、届いていただろうか?
優しい風が、彼の背を押した。





 ・夜、スザクの場合



彼は仮面を取り、ふうっと一息つく。
ここは彼の自室。
彼以外、誰も訪れない場所。
彼は仮面をテーブルに置き、マントを椅子にかけると、そのままベッドへ倒れ込んだ。


「…………つ、かれた」


本来なら、彼自身は今日休日のはずだったのだ。
前もって申請してあった、休み。
彼の上司…と言うか共犯と言っても良い彼女が、にっこり笑って許可してくれた、休みのはずだったのだ。
なのに、問題が起こって、彼が向かわなくてはならなくなった。
彼女が、申し訳なさそうな表情をしていたのが思い出される。
彼女自身も、今日は半休を取っていたはずだ。
それなのに、自分自身よりも他人を気にするところは、兄妹だな、と思う。
世界は、優しくなった世界は、あの人を想う時間も与えてくれないのか。
むすっとした表情の彼の頬を、優しい風が撫ぜる。
その優しい風に気付いた彼は、表情を緩めて微笑んだ。


「…僕達が、心配? 大丈夫だよ。世界は、平和だ」


心配をかけない様に、穏やかな口調で言う。
そっと手を宙に差し伸べた。
その手に、優しい風の感触。


「…誕生日、おめでとう。君が生まれてきたこと、僕は感謝してるよ」


こればかりは、あのバッハな元皇帝陛下にお礼を言いたいかもしれない。
くすくすと笑いながら、彼は言う。
その頬に、一筋の雫。
その雫を撫ぜて、優しい風は過ぎて行った。





 ・日付の変わる前、C.C.の場合



ふと、彼女が空を見上げる。
彼女は空に手を伸ばす。その手を、そっと掴む感触。


「おかえり。ちゃんと回れたか?」


手に触れた感触を、彼女はそっと握り返すと、その感触を引いて歩き出した。
辺りは真っ暗で、何も見えない。
だが、彼女は道筋を理解しているらしく、その足取りに淀みはなかった。


「こんなことはめったにないからな。後悔しない様にしっかり回って来たか?」


頷く気配。彼女は優しく笑った。


「………これは、私からの誕生日プレゼントだよ」


誰かの誕生日を祝うなんて、何時ぶりだろう。
こんなに、胸が弾んだものだっただろうか?
彼女は、にっこりと笑うと、引いている手をぐいっと引き寄せ、彼を抱き留めた。


「生まれてきてくれて、ありがとう。愛しているよ、ルルーシュ」


ぎゅっと抱き締めると、彼が抱きしめ返してくれた感触があった。
しかし、それもすぐに霧散する。
日付が、変わったのだ。
もう、彼の誕生日は過ぎ去った。

しかし


「また、来年だな」


そう、誕生日は、過ぎ去り、そしてまた再び訪れるもの。
彼女はにっこりとほほ笑むと、その場を後にする。
後には、オレンジ色の星が輝いていた。

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2008.12.05 | | Comments(4) | Trackback(0) | 短編小説

コメント

泣かせるな馬鹿

2008-12-07 日 19:52:11 | URL | のら #- [ 編集]

素敵なお話ありがとうございました!!

2008-12-10 水 00:39:54 | URL | 渚 #- [ 編集]

ありがと

2008-12-10 水 03:42:39 | URL | #- [ 編集]

コメントありがとうございます!

>のら様
うえええっっすすすすみませんっっ!!!(>△<;)
な、泣かないでくださいねっ


>渚様
そう言っていただけて光栄ですww
こちらこそありがとうございました


>10日3時の方
いえいえ、こちらこそありがとうございますww

2008-12-13 土 01:54:16 | URL | あず #- [ 編集]

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