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真夜中の雲、真昼の月 -7-

ラウンズパロ更新ですー
最近、少し忙しかったもので、間が空いてしまって申し訳ありません^^;

私はルルーシュ至上な人間なので、とことんルルーシュに甘く行きますよー!
それでは続きからどうぞー










○涙を流すのは、最後で良い。








ブリタニア皇帝が住まう宮殿から、一番離れたところにあるアリエス宮。
そのアリエス宮にある離宮の扉を、ルルーシュはノックする。
扉には護衛の兵士の姿はなく、周りも閑散としていた。


「―――ルルーシュ様、お待ちしておりました」


扉が開かれ、中からメイド服を着た咲世子が顔を出す。


「…ああ、急に来てすまない」
「いえ、ナナリー様もC.C.様もお待ちかねですよ。お2人はテラスの方においでです」
「わかった。ありがとう」


ぺこりと頭を下げる咲世子に、ルルーシュはにこりと笑う。ルルーシュにとってこの場所は勝手知ったる我が家だ。8年前の記憶とは言え、記憶力には自信のあるルルーシュはテラスに足を向けた。
咲世子はルルーシュを見送ると、お茶の用意をするために別室に下がる。
…なんのお茶がいいだろうか。良い茶葉は入っていただろうか。
茶器を用意しながら、咲世子は考える。
食べ物は、用意しない。今は匂いを嗅ぐのも厭だろうから。





ルルーシュがテラスに到着すると、ナナリーとC.C.は鶴を折っているところだった。ルルーシュに気づいたC.C.がナナリーに笑いかける。


「ナナリー、お前の想い人が現れた様だぞ?」
「え、本当ですか? ……お兄様?」
「ああ。久しぶりだね、ナナリー」


ルルーシュがそっとナナリーの手に触れる。ナナリーは嬉しそうにその手を握り締めた。


「2か月ぶり、でしょうか? お兄様はちゃんとお食事とかされてますか? 怪我とか、なさってませんか?」
「ああ、大丈夫だよナナリー。戦場には出ているけど、カレンが俺のことを守ってくれてるから」
「カレンさんも、お元気ですか?」
「元気すぎるくらいだ。この間なんて、模擬戦をした相手の機体を壊してしまって、ロイドに泣かれてしまった」


お互いにくすくすと笑いながら話す兄妹に、C.C.は何も言わずそっと席を立つ。
テラスから出る直前、C.C.はルルーシュ達を振り返った。
二人は笑っている。傍から見れば、とても幸せそうな兄妹だ。だが、今の状況が本当に幸せではないと、C.C.は知っている。
二人はめったに会うことは出来ない。この1年間で、彼ら兄妹が会うことを許されたのは今回も含めてたった4回。ルルーシュがナナリーを連れて逃げ出さないためだ。もし、逃げ出したとしても、ナナリーの首に付いている蝶のチョーカーに設置された装置が彼女の命を奪うだろう。ナナリーは、ルルーシュを思う様に扱うための人質なのだ。このアリエス宮からナナリーが出ることは許されていないし、アリエス宮に近づける人間も限られている。
それでも二人は幸せそうに笑っている。
C.C.はルルーシュが先日命じられて行ってきた行為を知っているし、そのせいでなにも食べられなくなっていることも知っている。それでもルルーシュは笑う。ナナリーに心配をかけないために。不安にしないために。
ナナリーも、誰にも聞かないがルルーシュがなにか辛いことを命じられている、と言うことを知っている。だから、彼女は笑う。兄の心が癒されるように。少しでも、苦しみが紛れるように。
C.C.がテラスから出ると、咲世子がお茶を持ってきた。
C.C.は自分の分のお茶を受け取ると、広間の方へ移動する。C.C.がいても、彼ら兄妹は気にしないだろうが、二人っきりで話させてやりたいからだ。
ソファーに座ってお茶を一口こくりと飲んだ。





しばらくして、ルルーシュが広間に顔を出す。C.C.は首を傾げた。
まだ咲世子から受け取った紅茶も全部飲みほしていないのに?


「もう、時間切れか? 早くないか、今回は」
「…前回からそんなに間が空いていないからな」
「2か月も空けば十分だと思うがな」
「向こうはそう思わないんだろ」


吐き捨てる様に、ルルーシュは言い放つ。C.C.はソファーから立ち上がると、ルルーシュの頬をそって撫ぜた。


「…大丈夫か? 顔色が良くないぞ?」
「……一昨日、シュナイゼルの任務をこなしたからな。あの人の命令は、容赦ない」
「また、食べられないのか」
「安心しろ。正式にラウンズ入りしたから、今後ああいった任務は少なくなるはずだ」


不安げなC.C.を安心させるためか、ルルーシュはほほ笑んだ。しかし、だいぶ痩せたせいで、無理に表情を作っている様にしか見えない。


「俺のことより、C.C.、この2か月何か変わったことはなかったか?」
「…特には何もないさ。ナナリーに面会に来たのも、前に報告した第一皇子くらいだしな」
「…オデュッセウス兄上は、何で来るんだ?」


ルルーシュは心底不思議そうに呟く。8年前、アリエスにいた頃にもそんなに接点はなかったはずなのに。C.C.が苦笑する。


「私も色々と探ったが、あの男は本気で死んだ妹が生きていたことに喜んでいるだけだよ」
「………シュナイゼルと半分とは言え血が繋がっているとは思えないな」
「シュナイゼルも、お前達が生きていたことには喜んだじゃないか」
「あの人の場合は「あ、生きてたの? よかったね」位の程度だろう?」
「違いないな」


実は、オデュッセウス以外にもカリーヌが来ていたりするのだが、彼女のことはC.C.が門前払いをしている。あまり質が良さそうには見えないためだ。実際にナナリーと会っている訳ではないので、報告はしない。下手な心配要素を与えたくないから。


「……C.C.、今後も頼んだ」
「わかっている。お前は自分のことだけ考えていれば良い」
「……すまない」


ルルーシュが広間から立ち去る。C.C.はその身を再びソファーに預けた。
さて、今度ルルーシュが来るのは何か月後になるのだろう。報告自体はカレンを通してもできるが、C.C.もナナリーもやはりルルーシュに会いたい。なるべく早く会いたいものだ、とC.C.は苦笑した。
しばらくソファーに座って思案していると、扉が開いて咲世子が入ってきた。その表情は少々硬い。何事だと、C.C.は眉を寄せた。


「………どうした?」
「その、来客なのですが」
「オデュッセウスか? それとも懲りずにカリーヌか?」
「いえ………その」


歯切れの悪い咲世子に、C.C.は首を捻った。


「…コーネリア皇女殿下が、お見えなのです」
「………コーネリアが?」


コーネリアはゼロが公式では処刑されたが、実際は殺されずに利用されていることを知っている数少ない内の1人だ。
ずっと入院していたと聞いていたが…。
ユーフェミアを殺された恨みで、ルルーシュにとって一番大事なナナリーを殺しに来たのだろうか?
C.C.はソファーから立ち上がると、玄関広間に向かう。
玄関広間には、コーネリアが騎士を連れて立っていた。
コーネリアは現われたC.C.を睨みつける。


「……お前が、魔女か?」
「そうだ。このアリエスに一体何の用だ?」
「……………ナナリーに会いにきた」
「ほう? ナナリーを殺しにきたのか?」
「そんなことはしない!」


C.C.の言葉に、強く否定する。C.C.が見る限り、その表情に嘘は感じられない。
さて、どうしようか? ナナリーにこのまま会わせても平気だろうか?
…その時、C.C.の脳裏にある事柄が浮かぶ。


「………コーネリア」
「なんだ」
「真実を、知りたくはないか?」
「真実、だと?」


怪訝な表情のコーネリアに、C.C.はにやりと笑う。


「ああ。ユーフェミアがどうしてあんなことをしなくてはならなかったのか。ルルーシュがどんな気持ちでユーフェミアを撃ったか、だ」


ルルーシュの気持ちを、少しなりとも知ればいい。
本当は優しいあの子の、今だに彼女の死の悪夢にうなされているあの子の、苦しく悲しい気持ちを知ればいい。
魔女は、不敵に笑った。
そして、彼女の口から、彼の真実が語られる。










あの時の彼の涙を
あの時の彼の苦しみを
あの時の彼の悲しみを
あの時の彼の後悔を

本当は、優しくて弱い少年だと言うことを


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2008.11.01 | | Comments(0) | Trackback(0) | 捏造・長編/真夜中の雲、真昼の月

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