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真夜中の雲、真昼の月 -1-

はい、ラウンズパロの1話になります
口調など、まだ完全に把握していない人もいるため、違和感があるかと思いますが、そこはご愛敬ってことで……^^;(←)
ギアスも最終回が近いですが、のんびりとやっていきたいと思っていますので、しばらくお付き合いください

それでは、続きからどうぞ










○優しいだけの真実は、どこにもない。








スザクは青色のマントを翻して、長い長い廊下を歩く。
彼が身につけている服を着ることができるのは、この神聖ブリタニア帝国でたった12人。帝国最強の騎士と謳われる、ナイトオブラウンズだけ。
1年前、エリア11で起こったブラック・リベリオンの際に、首謀者ゼロを捕まえた功績からラウンズに加えられた、ナンバーズ。
冷たい周りの視線も陰口も、戦場での力を見せつけることによって、黙らせた。
ナンバーズをさげすむのも国是なら、実力主義なのも国是。
1年もたてば、スザクの周りは大分静かになった。…それでも、陰口が止むことはないが。


「いよ! スザク」
「…ジノ、歩いてるのに飛び付かないでくれっていつも言ってるだろ?」
「いいじゃん、別に」


飄々とした様子で、スザクの肩に腕を回しながら言い放つのは、ジノ。
スザクと同じ、帝国最強の騎士ラウンズの3番目。貴族であるが、ナンバーズのスザクとも分け隔てなく接してくれる者の一人だ。


「召集なんて珍しいよな」
「本国にいるラウンズ全員、だっけ?」
「そうそう。私とスザクにアーニャ、ヴァルトシュタイン卿にエニアグラム卿、クルシェフスキー卿、ブラッドリー卿…ぐらいかな、今本国にいるのは」


帝国最強の騎士が7人も。皇帝は、いったい何の用なのだろう。EUや中華連邦と本格的に戦争を始める気だろうか。
スザクはぐっと唇を噛んだ。


「……戦争、を始める気、なのかな?」
「んー…それはどうかな。最近、出撃数減ってるし」
「そうなの?」
「出撃しても、短時間で終わるだろ? あれ、ここ1年ぐらいからなんだ。死者の数も減ってるしな」
「指揮官が変わったのかな?」
「たぶんな」


指揮官が死者をあまり出さない様な作戦をたてているのか? もし、そうなら会って話を聞いてみたい。
スザクは、そう思った。





指定された部屋で、今本国にいるラウンズが揃う。すると、揃ったのを確認したベアトリスが、立ち上がった。
全員が見渡せる位置に立つと、彼女は手にしていたファイルを開く。


「ラウンズに追加人員よ」


ざわりっと、ラウンズメンバーが騒ぐ。ただ一人、ビスマルクは平然としたままだ。恐らく、事前に皇帝から聞いていたのだろう。
今、ラウンズは12人丁度。欠員が出たとは聞いていない。なのに追加人員? 誰かが負傷でもしたのだろうか? それとも辞めさせられるのだろうか?
眉をしかめているメンバーに対し、ベアトリスは淡々とした様子で言い放つ。


「追加、だから、交代ではないわ。増員よ」
「ラウンズは円卓だぜ? 12人以上となると、円卓とは言えないんじゃ?」


ジノが言った言葉に、他のラウンズも頷く。
ベアトリスはため息をついた。


「質問は私の説明を全て聞いてからになさい、ナイト・オブ・スリー。…確かに、ラウンズは円卓の騎士。12人の定員が崩れることはないわ。だから」
「12人ではない、そこにいるが公式には存在しない者……零番目として、彼は我々の仲間となる」


ベアトリスの言葉の続きを、ビスマルクが厳かに言い放つ。
つまり、ラウンズであってラウンズではない、ナイト・オブ・ゼロ。
スザクの表情が歪む。―――ゼロ。その名前はまるで……。


「ナイト・オブ・ゼロかぁ。…スザクが捕まえたゼロみたいだな」
「…………………」
「スザク?」
「…あ、ああ」


スザクは首を軽く振った。そんなこと、ある訳がない。だって彼は自分が皇帝に差し出したのだから。だってゼロは、処刑されたのだから。


「じゃあ、紹介するわね。…ナイト・オブ・ゼロ、入ってきて」


ベアトリスの声に、部屋の入口が開く。
部屋に入ってきた人物に、スザクは今度こそ言葉を失った。


「へぇ…美人なんだな、ゼロは」


ジノが笑う。
入ってきたゼロは、中性的なイメージの美しい少年だった。漆黒の髪。紫水晶の瞳。片方の目は、なぜか黒い眼帯に覆われているが、その不自然さが彼の魅力をより一層引き立てている。細い身体に似合わない騎士服。騎士として戦場に立つよりも、庭園でお茶を飲んでいる方が、守られている方が似合う様な、そんな少年だった。
彼はベアトリスに促されて、無表情のまま、己の名を言う。


「…ラウンズに入った、ナイト・オブ・ゼロだ。ゼロと呼んでくれ」
「彼は、KMFを使って戦場に出るんじゃないの。司令塔として後方につくことになるわ。彼、KMFの操縦は平均値なの。だから、彼を護衛する者もいるわ」


ベアトリスの言葉に、ゼロの背後から、彼を庇う様に前に出てきた少女。つんつんと跳ねた赤い髪と細くなった青い瞳が、彼女の気の強さを表していた。


「ゼロの護衛を担当します、紅月カレンです」
「…イレブン?」
「彼女は日本人だがブリタニアとのハーフだ。能力は保証する。別に力さえあれば人種なんてどうでもいいだろう?」
「まあ確かに」


ゼロの言葉に納得するラウンズ達。


「彼には今後、ラウンズの指揮と書類整理をしてもらうことになるから、皆そのつもりで。何か質問はある?」
「あ、じゃあハーイ」


律儀に挙手して、ジノはゼロにほほ笑んだ。


「私はナイト・オブ・スリーの…」
「知っている。ジノ・ヴァインベルグだな。ラウンズのメンバーは全員把握しているので、自己紹介は不要だ」
「そうなのか? じゃあ質問! ゼロの本名はなんていうんだ?」


ジノの質問に、無表情だったゼロの顔が、一瞬強張った様に見えた。


「…私は、ゼロだ。何もない、どこにもいない、存在すらしない、ゼロだ」
「いや、だから本名」
「ゼロ、が私の名だ。……ベアトリス、もう良いか?」
「ええ、今日はもう良いわ」


ゼロはそのまま出て行く。カレンが一度頭を下げ、付いて行った。
ゼロがいなくなり、ラウンズ達は口々に彼についての印象を言い合う。


「ちょっととっつきにくそうな坊やだな」
「でも、とても美人だったわ。護衛の子も可愛かったし」
「護衛ってことはあの子、ゼロより確実に強いってことだろ? KMFで一度手合わせがしたいな」
「面白そうな奴が入ったなぁ」
「ちょっとルキアーノ、ちょっかい出すのはほどほどにしなさいよ」
「…私も、少し興味あるかも」
「へぇ。アーニャにしては珍しいな。なぁ、スザク。……スザク?」


ジノに肩を叩かれて、スザクは我に返る。そして慌てて部屋から出て行った。
ラウンズ達はその様子を怪訝に思ったが、ゼロの話題に夢中になることにした様で、気にはかけない。
ビスマルクとベアトリスだけは、走り出て行ったスザクを見て、なんとも言えない複雑な表情をしていた。










もう戻れない
もう引き返せない
最期まで
ころがり落ちていくだけ?



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2008.09.11 | | Comments(0) | Trackback(0) | 捏造・長編/真夜中の雲、真昼の月

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