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王を紡ぐ円卓の騎士 -15-

はい、15話です!
今回はルルーシュと彼の会話ですーw

連載としては、あと1話で終了となります。
その後、少しエピローグ的な小話を書いて、終わりにしたいと思っております。
なので、もう少しお付き合いください!

……で、後1話なので、さくさくっと行きたいところですが、今日から2泊ほど旅行に行ってくるので、更新はそれから…になります^^;
本当にすみませんっ><;


それでは、続きからどうぞー









○声は届く








ふわふわと、空でも浮いている様な感覚。足元が覚束無くて、ルルーシュは少し不安になる。
ぐるりっと周りを見渡しても、全て白いだけの空間。
そこでルルーシュは、自分が意識を失ったことを思い出す。
ふわふわと、当てもなくただ漂うだけ。
どうすれば現実に戻れるのか。
現実に戻りたいのか、戻りたくないのか。
ルルーシュは苦笑を溢す。生徒会のメンバーに、皇族とバレてしまった。ギアスと言う存在が、バレてしまった。これでは、もう学校に行くこともできないだろう。あそこは、居心地が良かったのに…。


「なら、あの時の彼等の記憶を消してしまえば良い」
「!!?」


いきなり背後からかけられた声に、ルルーシュはばっと振り返る。
そこにいたのは。


「…お、俺……?」


ルルーシュと全く同じ姿、格好をした“誰か”が、にっこりと笑っていた。いや、全く同じではない。彼の瞳は、両方共赤く染まっている。
驚きのあまり、固まっているルルーシュに、彼は優しく微笑んだ。


「確かに、私はお前だ。しかし、お前とも言い切れない存在」
「………どう言う、ことだ?」
「…私は、そうだな………お前のギアスだよ」
「!?」
「厳密に言うと、お前のギアスを制御する部分だ。本来は、こんな別人格を持つことはないんだが、お前のギアスは大きすぎるから、耐えるために私が生まれた」


微笑みながら言う彼に、ルルーシュは混乱した表情を向ける。いきなりそんなことを言われても、理解できない。
そんなルルーシュを、彼は父親の様に優しい視線で見る。


「私にとって、ルルーシュと言う存在が一番だ。ギアスを制御できていないお前に代わって、ギアスを使ったこともある」
「…っ!! それはまさか…っ!!」
「そう、七年前とか、な。あの時は私も初めてだったから、上手く使えなくてお前を傷つけた。後は誘拐された時。あの時は七年前のことを踏まえて、お前に記憶が残らない様に細工した」


すまない、と頭を下げる彼に、ルルーシュは困惑した表情。
何も言わない…言えないルルーシュに、彼は苦笑した。


「いきなり、こんなこと言われても戸惑うよな。すまない」
「………いや、その……」
「それに、いくら記憶に残らない様にしていた…って言っても、気持ち、悪いよな」


少し悲しそうに言う彼に、ルルーシュは目を伏せる。
確かに、記憶がないのはあまり気持ちの良いものではない。だが、しかし。
ルルーシュは頭を上げて、彼の赤い瞳を見つめた。


「俺の……俺のことを、想ってくれたんだろう? なら、ありがとう」


はっきりとしたルルーシュの言葉に、彼は驚いた様子だったが、すぐににっこりと笑った。
そっと、彼が近付く。そして、ルルーシュの頬をそっと撫ぜた。


「……こちらこそ。ありがとう」
「え…?」
「私の存在を否定、しないでくれて。お前に否定されたら、私は消えるしかないから」


彼が笑う。優しく、嬉しそうに。そんな表情に、ルルーシュもつられて笑う。
しばらく、二人で微笑んだ。そして、ルルーシュはふと思ったことを、彼に聞いてみる。


「俺のギアスを、制御してるんだよな?」
「ああ。一応そうだ」
「なら、さっきのも…?」


男達を止め、銃を撃たせなかったあれも、彼がやってくれたのだろうか?
そう言うルルーシュに、彼は首を横に振った。


「あれは、私ではない。お前が、自分の意思で放った初めてのギアスだ。恐怖に囚われず、悲しみに囚われず、憎しみに囚われず、誰かを護りたいと言う心からの想いが放った、お前の優しさが発現したギアスだ」
「…それは……」


彼はにっこりと笑った。
それこそが王の力。全ての者を愛する、慈しむ想いが生む、ギアス。
己のためではなく、ただ、他人のために放つことのできる者。それが、王。
王に愛されて、想われて、そして魔女の呪いは解ける。


「その気持ちを忘れなければ、ギアスは制御できる。…まああまり使わない方が良い力だがな」
「じゃあ、俺は…」
「ああ。お前はもうギアスを制御しているよ」


私はお役御免かな、と言った彼の姿がどこか薄く感じて、悲しそうに寂しそうに感じて、ルルーシュは咄嗟に彼を抱き締めた。
いきなりのことにきょとんとしている彼に対して、必死に言う。


「まだ、まだ無理だ! 俺一人では、きっと…まだ無理だ。だから、もう少し、俺の傍にいてくれないか?」


ルルーシュの言葉に、彼は目を見開いた後、少し泣きそうな笑みを浮かべた。


「……まだ、傍で見ていても構わないのか?」
「当たり前だろう!」
「ふふ……………ありがとう、ルルーシュ」


二人で抱き締めあう。そして、笑い合った。この、優しい片割れのことを想って。
ふっと、彼が上を見る。ルルーシュは首を傾げた。


「どうかしたのか?」
「ん? もう、目覚める時間の様だぞ」


彼がそう言うと、ルルーシュの体がほのかに光り出し、薄くなっていく。


「…あっちは私のことを知らないだろうが、C.C.によろしく。…いつか、ルルーシュが解放してくれると伝えてくれ」
「あ…ちょっと待ってくれ!!」


薄れていく視界で、ルルーシュは必死に彼の腕を掴んだ。


「名前!!」
「え?」
「お前に名前はないのか!? まだ、聞いていない!!」


そう必死に言うルルーシュに、彼は仕方がない子だと言わんばかりに苦笑して答えた。


「私は、ゼロ。そこには存在しない者だよ」
「―――っ違う!!」
「?」
「“ゼロ”は存在しないんじゃない!! 見えないけど、確かにそこにあるんだ!! だから…そんな悲しそうに言うなっ!!」


彼…ゼロは目を見開く。そして、優しく微笑んだ。


「……ありがとう、ルルーシュ」
「…またな、ゼロ」
「ばか、もう来るな。こんなところ」


くすくすと優しく笑い合う。
そして、二人の手が離れた。
白い空間には、ゼロ一人。ゼロは、掴まれていた腕を少し撫でると、目を瞑る。
そして、とても大切なものの様に、彼の名と自分の名前を呟いた。










本当に、優しい子
けっして綺麗ではない世界で生きていくのは、辛いだろう
今度は、あの子の意志に反することでではなく
今度は、あの子が歩いていける様に支えて行きたい
そう、共に
私はここに、確かに存在するのだから


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2008.08.09 | | Comments(0) | Trackback(0) | 捏造・長編 / 王を紡ぐ円卓の騎士

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