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Cの世界・2

ギアスやら契約やら世界やらは捏造バリバリです。
あまり深く考えないで頂けると嬉しいです……(><;)






2.取り戻した、幸せな世界










柔らかな朝日を感じて、瞳を開ける。
一瞬、自分がどこにいるのか理解できなかった。

ここは、どこだ?

脳裏を今までの光景が流れる。
そう、俺は死んで、そして………?
ならば、ここは地獄か?
身体を起こして、周りを見回す。いつものままの、自室。
ゼロとして、最期の戦いに向かう前に、一度立ち寄った時のままの自室。
なにも、変わっていない。

いったい、どうなっているんだ………?

混乱し出す頭を抱えた時、ドアが開いた。


「ああ、やっと起きたか」
「C.C.!」


黄緑の髪の魔女はにやりと笑う。
そしてルルーシュに向かって、近くにかけてあった学生服を投げつけた。


「寝坊だぞ、早く着替えろ。学校に遅刻しても知らないぞ」
「は? ちょっと待て、どういうことだ!?」


学校なんて、だいぶ前から行ってもいない。だって、“ルルーシュ・ランペルージ”はもう死んだことになっているから。
ナナリーを悲しませることはわかっていたが、彼女に危害が及ばないためには、そうするしかなかった。
それに“ルルーシュ・ランペルージ”を殺したのは、世界を壊すのに甘さを残さないため。
あの頃には、もう戻れないと認識するため。
だから、学校なんて………。
C.C.は笑ったままだ。


「ここ、では“ルルーシュ・ランペルージ”は死んでいない」
「………ここ?」


C.C.はうなずく。


「この、Cの世界ではな」
「Cの……?」


眉を寄せるルルーシュに対して、C.C.は優しい笑顔を見せる。
ああ、こいつもこんな風に笑えるのか。


「この世界はな、ひとつではない。大量の世界が折り重なって、世界が創られる。
 パラレルワールドと言った方が早いか? ここでこうだったら、あそこでああだったら…そう言った例えばの数だけ、世界がある」
「ここも、そんな中のひとつだと?」
「お前にとっては今記憶にある世界が主軸かもしれないが、世界に主軸など存在しない。
 ある世界ではお前は子どもの頃に死んでいたりもするし、またある世界では皇帝になっていたりもする。そして、あの世界ではゼロになっていた。ただそれだけだ」


C.C.はルルーシュに近付く。
彼女は、彼をそぅっと包み込んだ。


「そして、ここは、この世界は、お前に一番優しい世界」
「優しい、だと?」
「望んだだろう? 優しい世界を。
 欲しかったんだろう? 夢のような世界が。
 だから、お前にそんな世界をくれてやる」


たしかに、そんな世界が欲しかった。欲しかったが、こんなにも汚れた自分には………。
ルルーシュの考えを読んだC.C.は、彼を抱き締めるのをやめると、頬を両の手のひらで包んだ。


「これは契約のおまけみたいなものさ」
「おまけ?」
「お前は、願いを叶えた。それによって、ギアスを制御し、お前は王になったのさ。この世界の、全ての世界の。
 お前が望むなら。お前が願うなら。お前が欲しいなら。与えてやる。お前は世界の王だからな。
 ………まあ、代わりに私の願いも叶えてもらったがな」


いつの間に……。
ルルーシュは苦笑する。
そして、C.C.の頬に触れた。


「お前の、願いはなんだったんだ?」


C.C.の手が彼の頬から離れ、彼の手に重なった。


「………私の願いは、人に、なること。
 人に、時間に限りのある人間になること。
 死ぬことができる人間になること。
 ………そして、できるなら、お前のそばで」


それを聞いて、ルルーシュは苦笑する。


「そばにいられる俺の意見は聞かないのか?」
「聞く必要があるか? お前は別に構わないだろう?」
「…違いないな」


お互いに、優しく笑う。
こんな関係が、丁度良いのかもしれない。自分には、もうこの共犯者しか残っていないのだし。


「…ならば、早くここから離れた方が良いか。
 ……マオが買ったという家はこの世界にもあるのか? あるならまずそこにでも行ってみるか…」
「なにを言ってる。お前はまず学校に行ってこい。お前のための優しい世界なのだから」
「……いまさら、どんな顔でみんなと会えと?」
「この世界ではゼロは現れていない。“ルルーシュ・ランペルージ”は生きていて、学校に通っている」
「それでも、俺自身が許せない。世界が優しくても、綺麗でも、俺は汚れているから」


ルルーシュは苦く笑う。
今さら。今さらなのだ。この世界が平和でも、いくら優しくても、自分には耐えられない。元の世界で起こした事実が、自分をなじる。
お前だけ幸せになるのか、と。
お前だけ楽になるのか、と。
C.C.はため息をついた。


「………まったく、聞き分けのない奴だな……」


C.C.は重ねていた手を離し、ルルーシュの頬を包む。
そして彼の額に口付けを落とした。
その瞬間、ルルーシュの頭に情報が流れ込んでくる。
この、世界の情報が。




ここでは、ブリタニアは戦争を起こしておらず、色々な国と、同盟を結んでいた。
総督というものはなく、ブリタニアは外交官という形で皇族を他国に置いている。
ルルーシュ・ウ゛ィ・ブリタニアは、やはり庶民出の后妃マリアンヌの長子で、妹ナナリーと三人でアリエスの離宮に住んでいた。
しかしテロは起こっていない。マリアンヌもナナリーも五体満足で元気だ。
なぜなら、ルルーシュ・ウ゛ィ・ブリタニアは、ギアスという力を生まれながらに持っていたから。
ギアスは、ブリタニアの国祖が持っていた力。
皇族でも、滅多に使える者が現れない力。
それを知った第二皇子シュナイゼルが、その力を彼のために使うことを条件として、親子を保護し、友好国である日本に住むように手配してくれたから。
母の知り合いであるC.C.にギアスを封印してもらって、後ろ楯であるアッシュフォードの好意で一般人として学校に通って、学校の近くの家に住んで、
日本に来て仲良くなった枢木スザクもいて、生徒会は楽しくて、ナナリーは目も見えるし歩くこともできて、母は笑顔でメイドの咲世子と一緒に家事をしていて、
みんな、みんな笑っている、優しい、世界………!

心の奥の扉が閉まった音がした。




頭がくらくらする。
ルルーシュはベッドに倒れ込んだ。C.C.が優しく彼の髪をすく。


「大丈夫か?」
「………ああ」
「ならば、早く着替えた方が良いと思うぞ」
「っ!? 今何時だ!?」


やばい! 会長に今日の朝提出の書類を渡さなくてはならないのに!!
ルルーシュは急いで起き上がると、C.C.がいるにも関わらず、服を脱いで学生服を手に取る。


「もう少し恥じらったらどうだ?」
「うるさい。そんな暇ない」


話す間に着替えたルルーシュは、鞄を持って部屋を出ようとする。
その背中に、C.C.が声をかけた。


「…なぁ」
「なんだ? 用があるなら早く言え」
「お前は、やっぱり優しい世界が一番似合うよ」
「? なんの話だ?」
「いや………なんでもないさ」
「変な奴だな」


ルルーシュは眉を寄せたが、時間がないことを思い出して部屋を出た。
後には、C.C.が一人佇むだけ。
彼女は窓の外を見て笑う。


「優しい世界だ。とても、とても。
 もう苦しまなくていい。
 もう背負わなくていい。
 今度は、お前自身が幸せになる番だよ」


窓の外は晴れ渡り、雲ひとつない青空。
自由になるのに相応しい。
魔女は、女神のように笑った。










お前は幸せか?
幸せであることすら分からないほど、幸せか?
そうならば、そうであるならば、とても嬉しい
私にここまで想われるなんて、まれなことだ 分かっているのか、お前は
………いや、分からなくていい 分からないままでいてくれ
お前は、やっと幸せを手にしたのだから


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2007.07.03 | | Comments(2) | Trackback(0) | 捏造・長編 / Cの世界

コメント

シー様に大いに同感

 >「お前は、やっぱり優しい世界が一番似合うよ」
うんうん、そうだよ。ルルは優し過ぎる。
 だからこそ「優しい世界」で幸せになってください、心からそう思います。

2007-07-04 水 10:43:30 | URL | 紗鳳寺 のえる #- [ 編集]

紗鳳寺のえる様

優しい世界で、幸せにしたいと思います!
ですが、ルルはやっぱりルルなので、もうちょっとぐるぐるしちゃいますが……^^;
ここまでが、話の基礎で、次からはかるーいノリの学園編です☆

2007-07-05 木 01:20:18 | URL | あず #- [ 編集]

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