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王を紡ぐ円卓の騎士 -10-

シャーリー、スザク、お誕生日おめでとうございました(←)
いえ、忘れてた訳ではなくて、祝う元気が無かっただけなのです。。。(ヲイ)


さて10話です! 連載もとうとうここまで来ました!! もうちょっとありますので、お付き合いいただけたら幸いですww
話もどんどこ終わりに向かってシリアスー??にいきたいところですね!!(←)

まあとりあえず、どうぞー









○優しい鳥籠








薄汚れた場末のバー。男は、差し出された写真に写る人物を見て、眉を顰めた。盗撮だろうそれには、小さくしか写っていないが、見覚えのある、忘れることの出来ない姿。そして、恐ろしい物でも見たかの様に、すぐに目を逸らす。


「…確かにこの餓鬼だ」


男は相手の奢りである酒を一気に煽る。そうでもしないと、あの当時のことは思い出すことも話すことも出来やしない。


「あん時は、金が必要だったからよ。誘拐でもして身代金を要求しよーとした訳さ。…とんだ悪魔を誘拐しちまったけどな」


思い出すだけで気分が悪くなる。あの後はしばらく夜眠ることすら出来なかった。


「…仲間の一人があの悪魔に魅入られちまったのさ。ちーっとばかし頭が悪いヤツだったけど、あんな、仲間を殺す様なヤツじゃなかったのに」


酒の入ったグラスを揺らす。


「…必死で逃げた。後の報道とか見てっと、俺以外にも逃げ延びたみてえだったけどさ、あれから連絡すら取ってねー……思い出したくもないからさ」


あの時死んでしまった仲間には悪いが、あれから極力思い出さない様にしていた。そうしないと恐怖で生きていられないから。


「あれ以来、目の色が赤いヤツ見ると体が震えちまってさ………ん? あ、ああ。あの餓鬼の目の色は確かに赤だった。禍々しい、血の色みてーな真っ赤だった……心底、悪魔みてーって思ったから間違いねえ」


男は怪訝そうな表情を浮かべる。今までにも、何人か目の色が赤い人間には会ったことがあるが、あの時見た以上に赤い瞳は見たことがないし、もう二度と見たくない。


「今あの餓鬼がどこにいるか? んなこと知るかよ。そもそもあんな恐ろしいヤツ、金を積まれても会いたくねーな。やっと眠れる様になったんだから」


心底そう思う。もう二度と会いたくは、遭遇したくはない。


「……そんなに言うんなら、アッシュフォードでも行けばいいだろ」


アッシュフォードには金持ちの子息息女が多い。あの時、誘拐したのも、親が金を持っていると分かっていたから。
あれから、アッシュフォードのある区域には近づかない様にしている。万が一、遭遇しないとも限らないからだ。そう言う意味では、ここ日本から出て行きたいが、生憎とパスポートを持てる程清廉潔白ではないし、偽造する金もない。
男は相手が奢ってくれた分以外の代金をテーブルに置くと、立ち上がった。


「それじゃ。がんばんな、軍人さん」


男は言うと店を出る。
足早に、何かから逃げる様に歩き去る男の背後で、夜の闇が伸びた。






今日は朝から忙しかった。
ルルーシュはお茶菓子のクッキーを焼きながら、ため息をつく。
目の前には焼きたてのクッキーやパイ。今日、遊びに来ると言う異母姉妹を迎えるためのお菓子だ。
ひょいっと伸びてきた手を、ルルーシュは叩いた。


「……つまみ食いはやめろ。はしたない」
「良いだろう? 腹が減っているんだ。こんなにあるんだからひとつくらい」
「そう言う問題ではない。だいたい、お前さっきまでピザ食べていただろう」
「食事と甘味類は別腹とよく言うだろう?」


C.C.はすっとクッキーを取り、口に放り込む。ルルーシュがなにか言う隙もない速さだった。
クッキーを咀嚼するC.C.に、ルルーシュはため息をつく。


「お前と言うヤツは……全く。で? 警備は大丈夫なのか?」
「ああ。ミレイが企画してくれた『どきっぽろりっ何があるか分からない! 試験終了特別慰安旅行!!』にはほとんどの生徒が参加しているからな。残っている生徒にも、今日クラブハウスには近付かない様に言い含めてある。何かあっても監視カメラから状況は分かるし、警備も配置済みだ」


ルルーシュは安堵の息を吐く。C.C.は普段だとそうでもないが、ルルーシュやナナリーに危険が及ぶかも知れない状況では迅速に動く。彼女が大丈夫だと言うのだから、本当に大丈夫なのだろう。
いきなりのことだったにも関わらず、企画をごり押ししてくれたミレイにも感謝だ。
C.C.はくすっと笑う。


「お前が旅行に行かないと知った時のシャーリーと枢木スザクの表情は愉快だったな」
「ナナリーを言い訳にするのは、少し気が引けたが、納得してくれてよかったよ」
「まあ言える訳がないな。皇族が遊びに来るからここにいなくては…なんてな」
「………ナナリーが喜んでいるから、OKしただけで、ナナリーが嫌がっていたらいくら姉上とユフィであろうと、電話だけで済ますつもりだったんだがな…」


ルルーシュは焼き上がったクッキーをオーブンから取り出すと、冷ますために天パンからケーキクーラーに移す。
その様子を見て、C.C.は笑った。


「嫌がっている割には、何種類も作っているんだな」
「うるさい、黙っとけ」


C.C.の口に、ルルーシュは冷ましてあった方のクッキーを一枚放り込んだ。


「ふむ、レモンクッキーか。美味いぞ」
「当たり前だ」


本国からこの日本に来て、ルルーシュはなるべく日常のことは自分で行なう様にしている。ナナリーのことは、幾ら兄であろうと出来ないこともあるので、アッシュフォードから派遣されている咲世子に頼んでいるが、それ以外のことは基本的にこなすことが出来る様になっていた。
C.C.はリビングに移動すると、そこにいたナナリーに笑いかけた。


「良い奥さんになるぞ、なあナナリー」
「ふふふ、お兄様なら、本当に奥さんにもなれちゃいそうですね」
「ナナリー、準備は出来たのかい?」
「はい。手伝ってくださった咲世子さんとヴィレッタ先生は巡回に行ってくるそうです」
「そうか。うん、似合っている。可愛いよ」


にっこり笑ったのが伝わったのだろう。ナナリーは頬を少し赤くして礼を言った。
異母姉が来るので、ナナリーも普段の様なシンプルな服とは異なり、少しお洒落をしている。前に異母兄弟姉妹が来た際に、プレゼントされたものだ。
プレゼントされた服は、クロヴィスとユーフェミアが選んだこともありセンスは良いのだが、幾分、普段着に使用するには派手だ。…もちろん、皇族としてなら地味すぎるのだが。


「可愛い……とは思うがやはり派手だな。オペラに行く時ぐらいじゃないか、着る機会は」
「そんなことないですよ。ミレイさんのイベントとかでもたまに着てます」
「C.C.、お前は着替えなくて良いのか?」
「私がか? ……正装なんて、騎士服ぐらいしかないぞ」
「まあ! それでしたら今度私がドレスをプレゼントしますわ!!」


いきなり部屋にいるはずの三人以外の声が響き、C.C.は素早くルルーシュとナナリーを庇う体勢を取る。しかし、その姿勢も入って来た人物を見てすぐに解かれた。
ルルーシュが苦笑する。


「チャイムくらい、鳴らして欲しかったな。……いらっしゃい、ユフィ」
「ユフィお姉様ですか? いらっしゃいませ」
「ふふふ、ごめんなさい。さっきそこで咲世子さんに会ったの。そうしたらルルーシュ達はリビングだって教えてもらったから、つい…」
「全く…相変わらずだな」


ルルーシュは苦笑するが、その瞳は優しい。基本的に、彼は妹に甘いのだ。
廊下に気配を感じて、C.C.が扉の方を見る。扉が開くと、コーネリアが入って来た。多分、C.C.が気付ける様にワザと気配を発したのだろう。
C.C.がじっと見ると、コーネリアは笑った。


「ユフィ、お前は早々と行きすぎだ」
「コーネリア姉上、ようこそ」
「コゥお姉様」
「ああ、邪魔をするよ。ルルーシュ、ナナリー」
「あら! ナナリー、その服私とクロヴィスお兄様がプレゼントしたものかしら?」
「ええ。どうですか? 変じゃない、ですか?」
「すっごく似合ってるわ!! ねえ、お姉様!!」
「ああ。天使が舞い降りた様だよ」
「コゥお姉様ったら」


頬を染めるナナリーに、ユーフェミアとコーネリアはなおも褒める。きゃっきゃと楽しそうな談笑が続く。
そんな彼女達から一歩離れて、ルルーシュはお茶の用意をするためにキッチンへ向かう。その後をC.C.が続いた。


「…なんだ、珍しく手伝ってくれるのか?」
「まさか。私の分のクッキーを寄越せ。地下の監視室にいる」
「……ここにいて勝手に食えば良いだろう?」
「たまには水入らずで過ごせば良い。何かあったら必ず呼べよ」


ルルーシュが別皿に取り分けたクッキーを受け取ると、C.C.はキッチンから出て行った。ルルーシュは眉を寄せる。別に、C.C.がいても構わないのに。


「ルルーシュ、何か手伝おうか」
「姉上! 良いですよ、俺がホストなんですから、姉上は座っててください」
「そう言うな。私も、お前の役に立ちたいからな」
「姉上?」


少し悲しそうな表情のコーネリアに、ルルーシュが首を傾げる。
困惑していると、ルルーシュはコーネリアに引かれて、彼女の腕の中にいた。


「あ、姉上っ!?」
「ルルーシュ………私は自分が憎らしいよ」
「……え」
「ユフィだけじゃなく、お前とナナリーを護る力を持たない自分が、憎らしい。本来なら、もっと、平穏に生きられるはずなのに……」
「姉上………」


優しく抱き締めてくるコーネリアのぬくもりを感じて、ルルーシュは一瞬目を閉じる。そして、優しく笑った。


「俺は、姉上に感謝してますよ。警護の人間を厳選して送ってくれているのは、姉上でしょう? 姉上が選んだ人間だから、俺達は安心して自分の身を委ねられるんです」
「……ルルーシュ…」
「それに、姉上も知ってるでしょう? あの馬鹿親父が俺達を本国に戻そうとしていること」
「あ、ああ。あれは私も、どんな親馬鹿だと思ったから、殴ろうかと真剣に悩んだ」


真顔で言い放つコーネリアに、殴れば良かったのにと心底思うルルーシュ。


「…本国に戻ったら色々あるでしょうから、その時は姉上もご助力くださいますか?」
「っああ!! もちろんだ!!」
「……ありがとうございます」


ルルーシュとコーネリアは笑い合う。
ルルーシュとしては、この優しい異母姉に迷惑はかけたくないのだが、こうでも言わないと、彼女は己を責め続けるだろうから。
コーネリアの腕から離れると、ルルーシュは茶器を指差した。


「じゃあ姉上、このティーポッド運んでいただけますか?」
「ああ、お安い御用だよ。ルルーシュのお茶も、久々だな…」
「良い茶葉が手に入ったんで、楽しみにしててください」


笑い合うと、コーネリアは茶器の乗ったトレイを持って愛する妹達のいるリビングへ向かう。
ルルーシュもたくさん作ったお菓子を持つと、優しい笑い声がする方へ向かった。










おいしい!! ルルーシュったらまた腕を上げたわね?
本当だな………少し悔しいと言うか、自分が情けないと言うか…
コゥお姉様はお料理なさらないんですか?
…あまり、な
本国に戻った時で良ければ教えますよ、作り方
まあ素敵!! その時は私にも教えて頂戴ね、ルルーシュ!!
はいはい わかったよ、ユフィ
皆で作って、お茶会を開きましょうね、お兄様
……お手柔らかに頼む


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2008.07.12 | | Comments(2) | Trackback(0) | 捏造・長編 / 王を紡ぐ円卓の騎士

コメント

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2008-07-15 火 02:45:22 | | # [ 編集]

コメントありがとうございます!

>Sign様
だんだん後半に向かってシリアスーになってきました!ここからはシリアスに行きますよーっ!!がんばります
主に学園のことで裏工作するのはミレイさんですが、その分彼女はルルーシュで遊びますからww ギブアンドテイク、みたいな(笑)
ギアス本編は…心臓に悪いですね……もう展開が……ううう…
それでは、コメントありがとうございました!!

2008-07-17 木 00:48:01 | URL | あず #- [ 編集]

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